豪州関連の米商品先物取引委員会(CFTC)データによると、豪ドル(AUD)の非商業部門(投機筋)のネットポジション(買い越し-売り越し)は、前回の8.15万枚から7.08万枚へ減少した。
前回の報告と比べ、ネットポジションは1.07万枚縮小した。
投機ポジションの変化
投機筋は、豪ドル強気(買い)ポジションの一部で利益確定を進めている。ネットの買い越しが減ったことは、豪ドル高への確信が弱まり始めたことを示す。市場全体の見方が直ちに弱気へ反転したわけではないが、年初に見られた強い強気姿勢からは後退している。
背景には、主要中央銀行の金融政策見通し(利下げ・利上げ方向の差)の広がりがある。豪準備銀行(RBA)の2026年3月の議事要旨は、国内景気の減速への懸念をにじませた。これにより、市場では第3四半期(7~9月)にも利下げがあり得るとの見方が出ている。一方、米国の2026年3月のインフレ率は3.1%となり、米連邦準備制度理事会(FRB)が近く利下げする可能性は低い。
加えて、豪州の主要輸出の需要が鈍っている。鉄鉱石価格は直近で1トン当たり100ドルを下回った。中国の2026年1~3月期の建設関連指標が予想を下回ったことが主因で、豪ドルにとって逆風となっている。
過去と比べると、状況は2025年半ばのムードとは異なる。当時は、商品価格の上昇(コモディティ高)と世界景気の回復期待を背景に、投機筋が買い越しを積み増していた。足元の縮小は、その流れが一服したと市場が見ていることを示唆する。