米国は4週間物の財務省短期証券(Tビル)の入札を実施した。落札利回りは前回の3.62%から3.56%へ低下した。
4週間物Tビルは、満期が約1カ月の短期国債(短期の国債で、価格変動が比較的小さい資産)である。今回の結果は、入札利回りが0.06ポイント(0.06%)下がったことを示す。
足元の4週間物入札利回りの低下は、投資家の「安全資産への資金移動(リスクを避け、国債など安全とされる資産を買う動き)」を示唆する。景気の先行き不透明感が強まり、投資家は利回りが低くても国債の安全性を優先している可能性がある。先週の米雇用統計(非農業部門雇用者数、農業を除く雇用者数の増減)では、増加が9.5万人と市場予想の18万人を下回り、こうした慎重姿勢を後押ししたとみられる。
市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)が想定より早期に利下げに動く可能性を織り込み始めたとの見方が出ている。2025年半ばに注目されていた「高金利が長期化する」との見方(サービス価格の上昇が続き、利下げが難しいという考え)とは対照的だ。足元のコアCPI(食品・エネルギーを除いた消費者物価指数。物価の基調を示す指標)が2.8%まで低下していることは、金融政策を緩める(利下げなどで景気を下支えする)余地が広がっていることを示す。