米国の第4四半期GDP価格指数は市場予想を下回った。予想は3.8%だったが、結果は3.7%となった。
2025年第4四半期のGDP価格指数は、想定よりやや低い伸びにとどまった。GDP価格指数(国内で生み出された財・サービスの価格上昇率を示す指標で、広い範囲の物価を映す)が落ち着いたことは、直近の2026年3月のCPI(消費者物価指数。家計が買う品目の価格変化を示す)でインフレ率が前年同月比3.1%へ鈍化した流れとも整合的だ。物価上昇圧力は一貫して弱まりつつある。
FRB政策への影響
インフレ減速を示す材料により、FRB(米連邦準備制度理事会。米国の中央銀行)が現在の4.75%から年内後半に利下げ(政策金利を引き下げること)へ動く可能性が高まったとの見方が強まる。これを受け、SOFR先物(米国の短期金利指標SOFR〈担保付き翌日物調達金利〉に連動する先物取引)では取引が活発化し、年末までに少なくとも2回の利下げ確率をより高く織り込む動きがみられる。短期金利の低下の恩恵を受ける取り組みが選択肢となる。
株式市場では、金利の影響を受けやすい成長株やテクノロジー株に追い風となりやすい。ナスダック100のコールオプション(あらかじめ決めた価格で買う権利)で上昇局面に備える手もある。インプライド・ボラティリティ(オプション価格から逆算される将来の価格変動予想)が低下しやすく、プット・スプレッドの売り(売りと買いを組み合わせて下落リスクを限定しつつプレミアムを得る戦略)なども検討余地がある。
為替では、米金利低下観測がドル安要因になり得る。米ドル指数(DXY。主要通貨に対するドルの強さを示す指数)はこの1か月で103を下回り、2025年後半の高値圏とは対照的だ。デリバティブ(先物やオプションなど、価値が原資産価格に連動する取引)では、ドルのプット(売る権利)や、ユーロなどの通貨のコール(買う権利)を使う戦略が考えられる。
この局面は、2023年後半にFRBが利上げサイクルの終了を示唆した際の「転換」を想起させる。当時は株式が数か月にわたり大きく上昇し、国債利回り(債券の利回り。市場金利の代表的な指標)も低下した。過去の動きは、変化を早期に見込んだ対応が有利になり得ることを示す。