米国・イラン停戦とホルムズ海峡再開にもかかわらず、ブレント原油は95ドル近辺を維持 なお戦前水準を上回る

    by VT Markets
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    Apr 9, 2026

    ブレント原油は、米国とイランが14日間の停戦に合意し、ホルムズ海峡が再開されるとの報道を受けて15ドル下落した。ただ、ブレントは1バレル=95ドル近辺で取引されており、戦争開始前の水準を上回っている。

    停戦が全面的に守られるかどうかは不透明だ。ホルムズ海峡の航行(タンカー輸送)がどの程度の速さで平常運航に戻るかも見通しにくい。

    市場リスクはなお高水準

    国際エネルギー機関(IEA、各国政府のエネルギー政策を支援する国際機関)は、エネルギー関連インフラの損傷が供給回復を遅らせる可能性があると報告した。IEAのファティ・ビロル事務局長は、エネルギー資産(生産設備、精製設備、貯蔵施設など)約75件が「深刻または極めて深刻」に損傷したと述べた。

    復旧費用は約250億ドルと見積もられ、特にガスの設備や製油所(原油をガソリン、軽油、ジェット燃料などに加工する施設)の被害が大きい。供給の混乱は続く見込みで、とりわけガスと中間留分(軽油・ジェット燃料など、原油を精製して得られる中間的な製品)の逼迫が懸念される。

    停戦発表後、欧州のガス価格は短時間で約20%下落した。ホルムズ海峡が14日間開放されても、供給環境は複雑なままだ。

    ガス市場は逼迫が続き、価格は危機前の水準をなお大きく上回って推移している。

    取引への示唆とポジション

    米国とイランの2週間の停戦による安心感が後退し、ブレント原油は1バレル=95ドル前後で落ち着いている。110ドル超からの下落は一時的な余地を示すが、2025年の紛争前の水準を明確に上回る。こうした上乗せ分(プレミアム)は、停戦が維持されるかへの市場の不安を映している。

    停戦は不確実性を高め、今後数週間は値動きが大きくなりやすい。CBOE原油ボラティリティ指数(OVX、原油オプションの価格から算出される「市場が見込む値動きの大きさ」)は、2022年のような地政学リスク局面で50を超えて急上昇した例がある。停戦違反や延長のニュースに市場が敏感に反応しやすく、大きな変動を前提にした戦略が意識される。

    地域で75のエネルギー資産が損傷した点は重要だ。復旧には時間がかかり、中間留分の供給不足は精製マージン(製油所の採算を示す指標)にも影響している。クラックスプレッド(原油と石油製品の価格差で、製油所の収益性を示す代表的な指標)は1バレル当たり約35ドルまで拡大し、軽油やジェット燃料の供給がタイトであることを示す。この逼迫は2週間で解消しにくい。

    欧州の天然ガス価格も関連市場として警戒したい。TTF先物(欧州のガス価格指標であるオランダTTFの先物)は一時20%下落したが、これは2022年のエネルギー危機以降、ガスと原油の連動が強まったことを示す。緊張が再燃すれば、ガスと原油が同時に急騰する可能性がある。

    この状況では、足元の下落は強気(上昇を見込む)ポジションを作る機会になり得る。例えばコールオプション(将来、決められた価格で買う権利)を用いれば、下落時の損失を限定しやすい。3〜6カ月先を期限とするオプションを買うことで、目先の雑音を避けつつ、年後半の供給逼迫に備える形になる。方向は読みにくいが大きく動くと見る場合は、ロング・ストラドル(同じ期限・同じ権利行使価格のコールとプットを同時に買い、上にも下にも大きく動けば利益を狙う戦略)が有効になり得る。

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