EUR/JPYは2日続伸した後に下落し、水曜日の欧州時間は185.00近辺で取引された。日足チャートでは、上昇チャネル(高値・安値が切り上がる帯状のレンジ)の中で上向きの動きが続いている。
同通貨ペアは50日指数平滑移動平均線(EMA、直近の価格により大きな比重を置く移動平均)を上回っており、目先は弱すぎない。9日EMAが50日EMAを上回っており、短期の上昇基調を示す。
テクニカルの勢いを示すシグナル
相対力指数(RSI、値動きの強さを0〜100で示す指標)は59近辺で、50を上回っている。買い圧力が続いていることを示し、過熱(買われすぎ)とは言いにくい。
上値抵抗は、チャネル上限の185.70近辺。チャネルを上抜ければ、1月23日に付けた過去最高値186.88が視野に入る。
下値支持はまず9日EMAの184.33。ここを割り込むと、次は50日EMAの183.58、さらにチャネル下限の183.00近辺が意識される。
このレポートのテクニカル部分はAIツールを使用した。
金融政策の方向性の違い
EUR/JPYの上昇基調は、欧州中央銀行(ECB)と日本銀行(日銀)の金融政策の違いで下支えされている。ユーロ圏のコアインフレ率(変動の大きい品目を除いた物価上昇率)が2026年3月に2.8%となり、ECBは利下げを示唆しにくい。これに対し日銀は先週、賃金の伸びが弱い状況を支えるため、緩和的な政策(低金利などで景気を下支えする方針)を続ける姿勢を改めて示した。
テクニカル面の上向きを踏まえると、1月高値に向けた上昇を狙い、コールオプション(将来、あらかじめ決めた価格で買う権利)の買いを検討したい。権利行使価格(行使価格)は186.00近辺、満期は2026年5月が次の上昇局面を捉えやすい。RSIが59であることから、過熱までにはまだ余地がある。
2025年後半にはこの通貨ペアで急激な変動拡大が見られた。一方、足元の1カ月インプライド・ボラティリティ(オプション市場が織り込む予想変動率)は8.7%と落ち着いており、オプションの保険料(プレミアム)が相対的に抑えられやすい。割高なプレミアムを払いにくく、買いポジションを取りやすい。
リスク管理では、9日移動平均に当たる184.33を確認したい。明確に下抜ければ、上昇の勢いが弱まる最初のサインとなる。その場合、権利行使価格183.50を下回るプットオプション(将来、あらかじめ決めた価格で売る権利)の購入は、買いポジションのヘッジ(損失を抑える手当て)として有効となり得る。
損益を一定範囲に収める設計としては、ブル・コール・スプレッド(コール買いと別のコール売りを組み合わせ、コストを抑えつつ上昇を狙う戦略)が考えられる。具体的には185.50のコールを買い、同時に187.00のコールを売る。初期コストを下げながら、過去最高値付近への上昇を狙う。