TDセキュリティーズのグローバル戦略チームは、ニュージーランド準備銀行(RBNZ)が政策金利であるオフィシャル・キャッシュ・レート(OCR、短期の基準金利)を据え置くと予想している。市場予想とも一致する。同行の発信は、供給面の混乱(サプライショック:原材料不足や物流停止などで物価が押し上げられる事象)に対し、景気が供給能力(潜在成長力)を下回っている局面では拙速に反応しない「待つ姿勢(忍耐)」を強調する内容になる見通しだ。
同チームによれば、市場は2026年に75bp(ベーシスポイント:金利の0.01%=1bp)を超える利上げを織り込んでいる。ただ、こうした織り込みは行き過ぎとみており、会合議事要旨(Minutes:政策判断の背景や議論の内容をまとめた文書)に、利上げ前倒しを示唆する手掛かりがないか確認する方針という。
Reserve Bank Of New Zealand Outlook
この記事は人工知能(AI:コンピューターが文章作成などを行う技術)ツールを用いて作成され、編集者が確認したと記載している。
RBNZは政策金利を変更しない可能性が高い。経済が潜在力を下回っているため、慎重に状況を見極める姿勢を示す見通しだ。これは、市場が年内に3回超の利上げを見込む見方と異なる。
慎重姿勢は、景気の弱さを示す直近データからも理解できる。2025年末の国内総生産(GDP:国内で生み出された付加価値の総額)の伸びは-0.1%とわずかにマイナスとなり、失業率(働く意思があるのに職がない人の割合)は4.8%まで上昇した。一方、1〜3月期のインフレ率(物価上昇率)は3.1%と高止まりしているが、RBNZは当面、残るインフレ抑制より景気を重視するとみられる。
デリバティブ(金融派生商品:金利や株価などの値動きを利用する取引)取引では、市場が想定するより金利が低い状態を見込む戦略が示唆される。2025年にも、市場が中銀の実際のペースを先回りして織り込み、急速な利上げを見込まない取引が奏功した局面があった。例えば、金利スワップ(固定金利と変動金利を交換する取引)で固定金利を受け取る(受け固定:将来の金利低下で利益になりやすい)など、据え置きの恩恵を受けるポジションが有利となり得る。
What To Watch In The Minutes
注目点は、次回の議事要旨の文言だ。インフレに対する姿勢が強まり、利上げを急ぐサイン(「物価への忍耐が薄れている」など)が出たり、景気回復を強く示す表現があったりすれば、これらのポジションを見直す要因となる。向こう数週間の市場では、この発信が主な材料になる見込みだ。