DBSリサーチ:金相場はレンジ内で底堅く推移、地政学的な停戦をめぐる不透明感とホルムズ海峡の緊張を背景に上昇バイアスも

    by VT Markets
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    Apr 7, 2026

    金価格は、最大45日間の停戦の可能性を伝える報道や、ホルムズ海峡の再開(通航再開)をめぐる脅しの再燃など、地政学ニュースが強弱まちまちとなるなかで、おおむね横ばいだった。金は「調整局面(上げた後の一時的な下げ・持ち合い)」にあるとされ、米10年実質金利(物価上昇分を差し引いた金利)が2%近辺で推移していることが重し(上値を抑える要因)になっている。

    中東情勢に明確な緊張緩和が見えないため、目先はレンジ相場(一定の価格帯で上下する動き)となり、やや上方向に傾きやすい見通しだ。レンジを明確に上抜けるかどうかは、地政学環境の追加変化に左右される。

    短期的に金は、4,500〜5,000米ドルのレンジで推移すると見込まれる。実質金利が低下するか、米ドルが持続的に下落(ドル安)しない限り、戻りは限定的になりやすい。

    金が調整局面から抜け出せない主因は、米10年実質金利が高水準で、金の魅力を抑えているためだ。直近の2026年3月のインフレ報告が3.8%となり、米連邦準備制度理事会(FRB)が当面利下げに動きにくいとの見方が強まったことで、実質金利は2%前後で底堅くなりやすい。これが強い逆風(価格上昇を妨げる要因)となり、金の戻りを抑える。

    一方で、地政学リスクがくすぶっているため、上方向へのバイアス(上げやすさ)は明確だ。先週も、世界の重要な原油輸送の要衝(チョークポイント=航路の要所で、封鎖などで供給に影響が出やすい場所)であるホルムズ海峡をめぐる脅しが再燃した。こうした緊張は金価格の下支え(下げにくくする要因)となり、情勢が悪化すれば投資家が安全資産(リスク回避時に買われやすい資産)へ資金を移しやすい。

    デリバティブ(株価指数や商品などを対象にした金融派生商品)取引では、4,500〜5,000米ドルのレンジ相場を想定した動きが示唆される。アイアン・コンドル(上下に一定幅を設け、価格がその範囲に収まると利益が出やすいオプション戦略)やストラングル(離れた行使価格のコールとプットを組み合わせ、一定範囲内の推移に賭ける戦略)などでボラティリティ(価格変動の大きさ)を売り、プレミアム(オプション料)を受け取る戦略が有効になり得る。金利高と地政学不安の綱引きで、価格が想定レンジ内にとどまることで利益を狙う。

    上方向への偏り(上振れしやすさ)に備える戦略としては、ブル・コール・スプレッド(コールオプションを買い、より高い行使価格のコールを売ってコストを抑える戦略)が検討される。5,000米ドル方向への上昇局面で恩恵を得つつ、全面的な上抜けに賭けるほどのコストをかけずに済む。損失が限定される(定義されたリスクの)取引で、上値は重いが底堅いという現状の見通しと整合的だ。

    2025年秋にも、地政学ヘッドラインで一時的に急伸するが、すぐに失速する似たパターンが見られた。このため、ショート(下落を見込む持ち高)を保有している場合、安価な大きく外れた行使価格のコール(遠いアウト・オブ・ザ・マネー=現状価格から離れており、通常は低価格のコール)を買うことが、急な情勢悪化で上限を突破するリスクへのヘッジ(損失を抑えるための保険)になり得る。

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