要点
米労働省発表のデータによると、3月の非農業部門雇用者数(NFP)は前月比17.8万人増でした。前月は13.3万人減(速報値-9.2万人から下方修正)でしたが、市場予想の6.0万人増を上回り、失業率は4.4%から4.3%へ小幅に低下でした。 また、日曜日にはトランプ米大統領が、火曜日にもイランの発電施設を爆撃する可能性に言及でした。これは、米戦闘機が撃墜された後、1日超を経て米空軍兵が救出された動きに続くものでした。 米・イラン関係の再緊張やホルムズ海峡封鎖の可能性への懸念が、米ドルを下支えでした。その結果、AUD/USDには下押し圧力がかかる展開でした。 市場では、原油高と逼迫した労働市場を背景に、5月会合での追加利上げ観測が示されていました。ウエストパックは、RBA(豪準備銀行)が2026年にさらに3回利上げし、政策金利(キャッシュレート)を4.85%まで引き上げると予想でした。これは2008年11月以来の水準でした。トレード戦略とオプションのポジショニング
AUD/USDは2026年4月6日時点で0.6885水準に接近し、上値の重い推移でした。米雇用統計の強さとイランを巡る対立激化が安全資産としての米ドル買いを促し、短期的には豪ドル売り(弱気)ポジションが意識されやすい地合いでした。 3月NFPの17.8万人増は、2025年を通じて確認されてきた労働市場の底堅さの流れを継続でした。失業率も歴史的に低い水準とされる4.3%で、FRB(米連邦準備制度理事会)が金融緩和に踏み切る余地が小さいとの見方を補強でした。これは、2023〜2024年のインフレ抑制局面で米ドルが底堅く推移した状況を想起させる形でした。 中東における地政学リスクの高まりは、安全性を求める資金を米ドルへ呼び込みやすい要因でした。これによりインプライド・ボラティリティが上昇し、2022年のウクライナ紛争初期に見られたようにオプション価格が上振れしやすい局面でした。特にホルムズ海峡を巡る緊張を背景に、デリバティブ市場では急変動リスクの織り込みが進みやすい状況でした。 豪ドルは足元で弱含みでしたが、RBAのタカ派姿勢は無視できない材料でした。年内に4.85%までの追加利上げが見込まれる場合、通常は通貨を強く下支えする要因でした。ただし現状では、世界的なリスク回避ムードと米ドル優位が国内要因の強さを上回っている構図でした。 下落基調が続く中、AUD/USDのプット(売る権利)オプションを買うことは、重要なサポート水準への一段安を狙うシンプルな手段でした。ただしボラティリティ上昇局面ではプレミアムが高くなりやすく、プット・スプレッドで支払プレミアムを抑える戦略が有効でした。中長期の参加者にとっては、足元の下落をRBAの積極的な利上げがいずれ流れを反転させるとの見立てで、期先のコール(買う権利)オプションを検討する余地もある局面でした。トレーディングを始めましょう – ここをクリックしてVT Markets口座を開設