豪準備銀行(RBA)の金融政策見通し
豪ドルは、豪準備銀行(RBA)が他の主要中央銀行より速いペースで金融引き締めを進める可能性があるとの見方に支えられていました。ロイターによれば、市場は5月利上げの確率を68%と織り込み、年末までに政策金利が4.75%に達すると見込んでいました。 リスク回避の地合いは、中東紛争をめぐる不透明感とも結びついていました。ウォール・ストリート・ジャーナルは、仲介者が「イランがエネルギー施設への攻撃計画について10日間の停止を求めた」との主張を否定したと報じていました。 RBAは年11回の政策会合を開催し、必要に応じて臨時会合も開くことができました。インフレ目標は2〜3%で、政策金利を決定するほか、量的緩和(QE)や量的引き締め(QT)などの手段も用いていました。 インフレ率の上振れや経済指標の強さは利上げにつながりやすく、通貨を下支えし得ました。量的緩和は豪ドルを押し下げやすい一方、量的引き締めは豪ドルの支援材料となり得ました。取引戦略とリスク管理
豪ドル/米ドルは0.6650前後で推移しており、昨年観測された0.6900近辺の強い水準からは目立った変化でした。この安定は、市場が慎重姿勢を崩さないなかでも見られており、その背景は2025年の中東情勢緩和期待とは異なる世界的な圧力によるものでした。豪ドルの相対的な底堅さの主因は、引き続きRBAのタカ派姿勢でした。 2025年終盤の最新四半期インフレ率が3.8%と、RBAの目標レンジ(2〜3%)をなお頑強に上回ったことから、市場は早期利下げを見込みにくい状況でした。RBAは政策金利を4.35%で数カ月にわたり据え置き、インフレ抑制を最優先する姿勢を明確にしていました。このため、デリバティブ投資家は、豪ドルがレンジ内で推移する、もしくは利下げ期待の後ズレによって緩やかに上昇する局面で恩恵を受ける戦略に目を向けるべきでした。 こうした見通しを踏まえ、今後の経済指標が高金利継続の必要性を補強した場合の上昇に備え、AUD/USDのコールオプションを買う戦略が検討されていました。RBAの金融政策の道筋は、すでに緩和に転じた他中銀に比べ予見可能性が高いとみられ、インプライド・ボラティリティは過度に高くありませんでした。金利差はなお豪ドルを下支えし、キャリートレードの対象通貨としての妙味も維持されていました。 もっとも、世界景気の減速が進めば、昨年の地政学リスク拡大時に見られたようなリスク回避ムードを引き起こす可能性があり、警戒が必要でした。今後数週間で豪州の雇用や製造業関連指標が弱ければ、通貨に対するセンチメントは急速に悪化し得ました。そのため、下振れリスク管理として、プロテクティブ・プットの活用や、ロングポジションにおける損切り水準の明確化は妥当な対応でした。トレーディングを始めましょう – ここをクリックしてVT Markets口座を開設