要点
- 円は金曜日に1ドル=157.5円前後で取引され、ドルが底堅く推移するなかで週足では3週連続の下落となる見通しでした。
- 米・イスラエルによる対イラン攻勢は7日目に入っており、エネルギー不安が高まって、エネルギー輸入国である日本への圧力が強まっていました。
- USDJPYは157.486(-0.060、-0.04%)付近で、主要な移動平均線を上回って推移していました:MA5 157.419、MA10 156.620、MA20 155.341、MA30 155.235でした。
円は金曜日に1ドル=157.5円前後で取引され、週足では3週連続の下落となる見通しでした。要因は単純で、市場参加者が中東情勢の緊迫化を受けて基軸通貨へ資金を寄せ続けており、その資金フローが主要通貨の多くに対してドルを押し上げていました。
恐怖感が高まる局面では、投資家はキャリートレードへのエクスポージャーを減らし、USDの現金や短期のドル建て資産へ資金を回しがちでした。そのため、USDJPYが割高に見えても、短期的なバリュエーション懸念を安全需要のフローが上回り、USDJPYが高止まりしやすい状況でした。
紛争関連の見出しが続き、リスク選好が不安定なままであれば、USDJPYは150円台後半で推移し、ドル需要の急増局面では上方向を試す展開もあり得ました。一方で、見出しが落ち着いて市場が自信を取り戻せば、USDJPYは直近のサポート帯へ戻る可能性がありましたが、その過程は段階的で荒い値動きになりやすい状況でした。
原油価格が円にとって第2の逆風となっていました
衝突は7日目に入り、テヘランは湾岸地域でミサイルとドローン攻撃を新たに拡大していました。これがエネルギー市場の神経質さを保ち、原油のリスクプレミアムを下支えしていました。
これは、日本がエネルギー輸入への依存度が高いことから、円にとって重要でした。原油高は日本の貿易収支を悪化させ、輸入インフレを押し上げる可能性がありました。この組み合わせにより、グローバル市場で円が安全資産と見なされる局面でも、輸入負担が直接的な重しとなり、円が弱含みやすい状況でした。
原油が高止まりし、海上輸送リスクが高い状態が続けば、円は引き続き圧迫され、USDJPYも下支えされやすい状況でした。原油が落ち着き、エネルギープレミアムが剥落すれば円は持ち直す可能性がありましたが、市場はなおFRBと日銀の政策ギャップを意識していました。
戦争リスクが見通しを曇らせるなか、日銀は慎重姿勢を示していました
日銀の植田和男総裁は、紛争が日本経済に影響し得ると警告しており、これは政策金利に対する慎重姿勢を強める材料でした。エネルギーコストや世界成長に結びつく外部ショックに直面する局面では、内需を傷つけ得る急な引き締めを政策当局が避けることが多かったでした。
これはUSDJPYにとって、投資家が金利差を織り込むため重要でした。FRBが引き締め的である一方、日銀が慎重であれば、そのギャップが押し目でのUSDJPYを支えやすい状況でした。
エネルギー起因の不確実性が続けば、日銀はより長期の据え置きに傾きやすく、円は米金利の新たな上昇局面に敏感になりやすい状況でした。一方、日本のインフレが粘着的で成長も底堅いと確認されれば、日銀が後により引き締め的な姿勢を示す可能性はありましたが、投資家は明確な行動が見えるまで円高トレンドを強く織り込みにくい状況でした。
日本は為替介入を選択肢として維持していました
日本の財務相である片山さつき氏は今週、為替市場への介入は依然として選択肢であると述べ、当局が下落を「強い緊迫感」をもって監視し、米国と緊密に連携していると付け加えていました。
このような表現は投資家行動を変えやすいでした。値動きが無秩序になれば当局が行動し得ると市場が認識するため、一方向のモメンタム取引への意欲を下げる可能性がありました。これだけでUSDJPYを押し下げるものではないものの、流動性が薄い局面では上昇の追随を抑える要因となり得ました。
USDJPYが新高値を一気に上抜けるような急騰が起きれば、介入リスクが高まり、ボラティリティが上昇し得ました。一方、相場がよりゆっくりと上昇する場合、当局はまず警告に頼る可能性がありましたが、それでもポジションが偏った局面では急な押し戻しを招きやすい状況でした。
テクニカル分析
USDJPYは157.49付近で取引され、ドルが円に対して適度に強さを維持するなか、直近の戻り局面の上限レンジ近辺で推移していました。同通貨ペアは1月下旬の152付近の安値から着実に反発し、年初の159.45の高値からの急な調整後、強気の勢いを段階的に再構築していました。
テクニカル面では、価格は主要な短期移動平均線を上回って推移しており、5日移動平均は157.42、10日は156.62で、いずれも上向きでした。
20日(155.34)および30日(155.24)の移動平均は現値を下回っており、切り上がる安値形成が続くなかで、より広い時間軸の強気構造が維持されていることを示唆していました。
直近の上値抵抗は、前回ラリーが上値を付けた158.50~159.45付近でした。このゾーンを明確に上抜けて定着すれば、心理的節目である160.00へ向かう道筋が開ける可能性がありました。
下値では、最初のサポートは156.50~157.00付近で、その次に155.00近辺のより強い構造的サポートが意識されました。これは20日・30日移動平均とも近い水準でした。
総じて、USDJPYが155~156のサポート帯を上回る限り、テクニカル見通しは概ね強気でしたが、直近レンジ上限に近づくにつれて短期的なもみ合いが生じる可能性がありました。
トレーダーが次に注目すべき点
- 7日目以降も衝突が拡大局面にあるかどうかでした。これはドルの安全資産需要と原油リスクの双方を左右していました。
- エネルギーコスト上昇による経済への打撃を市場が織り込むなかで、植田総裁の発言に日銀スタンスの変化が出るかどうかでした。
- 片山氏の介入に関する発言で、特にUSDJPYがトレンドというより加速局面に入る場合でした。
- 上値では159.452付近、下値では移動平均ゾーンである156.620から155.341付近での値動きでした。
よくある質問(FAQ)
- なぜ世界的なリスク局面でもUSDJPYは円安方向に動いているのですか?
多くの危機局面では円は安全通貨として上昇しがちでしたが、今回は防衛的な資金フローの大半がドルに向かっていました。地政学リスクが高まる局面では、投資家が米国債市場とドル流動性へ資金を移すことが多かったでした。この力学により、世界的なリスクセンチメントが脆弱でも、USDJPYは1ドル=157.5円近辺に留まりやすい状況でした。 - 原油価格の上昇は日本円にどのような影響を与えますか?
日本はエネルギーの大半を輸入していました。原油価格が急騰すると輸入支払いが増え、貿易赤字が拡大し得ました。輸入負担が増えるほど、エネルギー代金の支払いのために円を外貨へ交換する必要が高まり、円安要因になりやすいでした。 - なぜ金融政策がUSDJPYにそれほど重要なのですか?
為替市場は金利差に沿って動くことが多かったでした。米金利が高止まりし、日銀が低金利を維持する場合、資金はドル建て資産へ向かいやすくなりました。この金利差が、日本の経済状況が安定していてもUSDJPYを高止まりさせる要因になり得ました。 - 円の「3週連続下落」は何を示していますか?
3週連続の下落は、単発の見出し反応ではなく、持続的な圧力がかかっている可能性を示すことが多かったでした。すなわち、市場参加者が引き続きドルを選好しており、円の大きな買い持ちを再構築する材料がまだ見当たらないことを示唆していました。 - なぜ日本の当局者は為替介入について言及しているのですか?
当局は為替の動きが急激または無秩序になった場合に介入することがありました。財務相の片山さつき氏は、介入は選択肢であり、市場を「強い緊迫感」をもって監視していると述べていました。こうした発言は投機を冷やし、ボラティリティが高まれば政府が行動し得ることを市場参加者に再認識させる狙いがありました。
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