EUR/USDは金曜日、米ドルが後退したことを受けて反発し、早朝に3カ月ぶり安値の1.1417を付けた後、1.1470近辺まで持ち直した。米ドル指数(DXY)は、ロイターがイスラエルとヒズボラが停戦に合意したと報じたことを受けて軟化。停戦は、今週初にイランを含む形で合意された60日間の覚書(MoU)にひも付く条件とされる。主要6通貨に対するドルの強弱を示すDXYは、序盤の101.13(2025年5月以来の高水準)から100.81近辺へ低下した。ただ、米金利見通しがよりタカ派方向に再評価される中で、EUR/USDは週間では下落となる公算が大きい。
米連邦準備制度理事会(FRB)は政策金利を3.50%〜3.75%で据え置いた一方、原油高に伴うインフレ圧力の強まりを背景に、2%目標達成に向け追加利上げの可能性が残ることを改めて示した。欧州では、欧州中央銀行(ECB)の25bp利上げが持続的なユーロ支援にはつながっておらず、追加で25bp動くかどうかの議論が続いている。市場の関心は、来週公表予定のユーロ圏・米国の速報PMI、および米PCE価格指数に移りつつある。
短期的な材料とポジショニング
金曜日のEUR/USD反発は、中東の地政学リスクの緩和を背景とした短期的な修正とみている。ユーロには一時的な猶予を与えたものの、基調となるファンダメンタルズは変わっていない。デリバティブ取引の参加者はこの強含みに過度に依拠すべきではなく、むしろ弱気ポジションを再構築する局面として捉える必要がある。
金融政策の分岐と戦術的な見通し
見通しの主因は、FRBがECBよりもタカ派姿勢を維持している点にある。2026年5月の米コアPCEが3.1%となったことで、FRBには「高金利をより長く」維持する明確な根拠がある。ドルに有利な金利差が恒常的に残ることで、EUR/USDの上昇局面は大きく抑制されやすい。
ユーロ圏景気の弱さも続いており、仮にECBがタカ派的でもユーロの上値余地を限定する。直近では、2026年5月のユーロ圏製造業PMI(速報値)が48.5となり、4カ月連続で景気の縮小圏にとどまった。これに対し、米国のサービス業PMIは53.2と堅調で、米欧の景況感格差はドル高を支持する材料となる。
今後数週間は、オプションを用いてこの見方を表現する方針で、上値が限られる環境を踏まえ、アウト・オブ・ザ・マネーのコール・スプレッド売りなどを検討する。来週の速報PMIと米PCEの発表はボラティリティを高める可能性があり、戦術的な機会を提供し得る。レンジ取引での収益化、あるいは1.1400水準に向けた緩やかな下落を想定した戦略が引き続き妥当と考える。
今すぐ取引を始めましょう — VT Marketsのリアル口座を開設するにはこちらをクリックしてください。