要点
- USDJPYは161.23近辺で推移し、日中高値の161.43を付けた後はやや伸び悩みました。
- 円は約40年ぶりの円安水準に近く、為替介入への警戒が続いていました。
- 短期レンジとして、上値は161.43のレジスタンス、下値は160.99のサポートが意識されていました。
金曜日のUSDJPYは、日銀の利上げ後も円が上値の重い状態が続くなか、161.23近辺で推移していました。
同通貨ペアは一時161.40を上回り、日本当局の動きへの警戒感がくすぶっていました。円は、日銀が政策金利を1.0%へ引き上げ(1995年以来の高水準)た後も、約40年ぶりの円安水準近辺で取引されていました。
米国およびアジアの一部で休日に伴う流動性低下もあり、値動きは慎重でした。米・イランの和平合意によりエネルギー市場の緊張は一部緩和したものの、円の明確な反発にはつながっていませんでした。
市場参加者が注目する理由
市場参加者がUSDJPYに注目するのは、円安が日本の許容度を試す局面に入っているためでした。
日本はこれまで、口先介入や、過去のドル売り介入によって円安の進行を抑えようとしてきました。ロイターによれば、円の夜間安値は161.81近辺まで下落し、2024年に記録した161.96に接近していました。これを更新すれば、1986年以来の円安水準となる可能性がありました。
日銀の利上げだけでは下落基調の反転には至っていませんでした。日本の金利は米金利をなお大きく下回っており、キャリートレードの妙味が維持され、USDJPYを下支えしていました。加えて、高市早苗首相の歳出計画を巡る新たな懸念が投資家心理の重荷となっていました。
インフレ指標も不確実性を強めていました。日本のコアインフレ率は、燃料補助金が物価上昇を抑えるなか、5月も日銀目標の2%を4カ月連続で下回っていました。一方、日銀関係者は、輸入コスト上昇やエネルギー価格の押し上げ圧力が家計向け価格に転嫁されれば、インフレが再加速する可能性があると警告していました。
主要な取引水準
| 水準 | 市場が注視するポイント |
| 161.81 | 直近の上振れ局面/介入警戒が強まるゾーン |
| 161.54 | 短期的な戻りの目安 |
| 161.43 | 日中高値/直近レジスタンス |
| 161.23 | 足元の取引レンジ |
| 161.22 | 20期間移動平均線 |
| 161.21 | 5期間移動平均線 |
| 161.18 | 10期間移動平均線 |
| 160.99 | 日中安値/主要サポート |
| 160.74 | 下値のチャート・サポート |
| 160.47 | より深い下値の目安 |
USDJPYは短期移動平均線の近辺で推移しており、5期間MAは161.207、10期間MAは161.183、20期間MAは161.217でした。
これは、先の上振れ後に値動きが収れんしていることを示していました。価格は161.43からいったん反落したものの、160.99のサポートは維持していました。
161.43を上抜ければ、介入警戒ゾーンが再び焦点となる可能性がありました。一方、160.99を下抜ければ、円が短期的に持ち直している兆しとなり、USDJPYは160.74方向を試す展開が意識されました。
強気・弱気シナリオ
| シナリオ | トリガー | 想定される市場反応 |
| 強気のブレイクアウト | 161.43を上抜け | 買いが161.54、続いて161.81を意識し得ました |
| 押し目シナリオ | 160.99を上回って維持 | 買い戻しの再燃が注目され得ました |
| 弱気のブレイク | 160.99を下抜け | 売りが160.74を意識し得ました |
| 介入リスク | 161.80近辺から急落 | 当局が動けばボラティリティが上昇し得ました |
強気シナリオは、USDJPYが移動平均線の集中帯を上回って推移し、161.43を上抜けるかどうかにかかっていました。これは、買い手が引き続き日本の介入警戒ラインを試す姿勢にあることを示す可能性がありました。
押し目シナリオは、価格が160.99を上回って下値を固めれば、より明確になり得ました。これは、反転というより一時的な調整局面であることを示唆していました。
弱気シナリオは、USDJPYが160.99を下抜けた場合に強まり得ました。この水準を割り込めば、短期的な円需要の回復を示す可能性があり、特に当局の警戒発言が強まる局面では意識されやすい状況でした。
免責事項
上記の価格水準および取引シナリオは執筆時点の筆者見解であり、投資助言ではありません。また、VT Marketsによる公式な推奨を意味するものでもありませんでした。取引にあたってはご自身で分析を行い、リスク管理を徹底する必要がありました。
次に注目すべきポイント
市場参加者は、上値の161.43と下値の160.99に注目していました。
161.43を上抜ければ161.54と161.81が意識されました。一方、160.99を下回れば短期の強気地合いは弱まり、160.74へ関心が移る可能性がありました。
テクニカル面以外では、日本当局の介入シグナル、日銀関係者の発言、米金利見通し、原油価格、そして米・イラン停戦の継続性が主要材料でした。
FAQs
なぜUSDJPYは高止まりしているのですか?
日銀が利上げを実施した後も、日米金利差が依然としてドル優位であるため、USDJPYは高止まりしていました。また、投機筋の円ショートポジションや、日本の財政見通しに対する信認の低下も円の重しとなっていました。
USDJPYで注目すべき重要水準はどこですか?
上値の重要水準は161.43でした。この水準を上抜ければ、161.54および161.81が視野に入り得ました。下値では、160.99が最初の主要サポートでした。
日本は円を支えるために介入する可能性がありますか?
政策当局が円の動きを行き過ぎと判断した場合、介入に踏み切る可能性がありました。円が、当局の懸念表明や過去の介入を引き起こした水準に近づいているため、市場は警戒を強めていました。
USDJPYを押し下げ得る要因は何ですか?
日本当局の介入、日銀がより速い利上げを示唆する発信、米国債利回りの低下、あるいは円ショートの巻き戻しが進めば、USDJPYは下落し得ました。160.99を下抜ければ、短期の強気シナリオは弱まる可能性がありました。
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