中国国家統計局(NBS)が発表した5月の非製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.1となり、市場予想の49.5を上回った。景況感の拡大・縮小の分岐点となる50をわずかに上回る水準を維持した。
表面的には、このデータはサービス業と建設業の活動が4月のペースに対してわずかながら増勢を示し、同時に市場予想も上回ったことを示唆する。製造業以外にも景気回復が広がっているかどうかを政策当局と市場が注視するなか、今回の公表は国内需要の先行き評価に短期的な影響を与える可能性がある。
中国サービス部門の底堅さと株式戦略
中国のサービス部門が予想外に拡大したことは、国内経済の底堅さを示すシグナルとみる。非製造業PMIの上振れは、内需が市場の想定以上に強いことを示唆する。6月上旬にかけ、中国成長に連動しやすい資産に対して強気の材料(ブル材料)となり得る。
こうした見方から、FXIやMCHIといった中国関連ETFのコールオプションに注目している。CSI300指数が足元で3,500近辺で下値支持を確認していることを踏まえると、今回のポジティブ・サプライズが反発のきっかけになり得る。センチメント改善が資金の中国株回帰を促す可能性があり、中国株は年初来で世界株に対して約8%アンダーパフォームしてきた。
コモディティおよび関連通貨への含意
今回のデータは、工業系コモディティと資源国通貨に対する見通しに直接影響する。中国は豪州輸出の3分の1超の主要仕向け先であることから、豪ドル(AUD/USD)のコール買いを検討している。過去には、この規模の中国指標の上振れが短期的な豪ドル高につながるケースが多かった。
また、景気の体温計とされる銅価格にも追い風とみる。PMIのうち建設関連の要素がとりわけ重要であり、銅先物のロングを積み増す可能性がある。中国のPMIが50を上回る状態が続く局面では、その後1カ月程度で工業金属価格が強含むことがしばしば観測されてきた。
最後に、活動の持ち直しはエネルギー需要の底堅さも示唆する。これを背景に、WTI原油先物のアウト・オブ・ザ・マネー(OTM)のプットオプション売りを理由づける。プレミアムを獲得しつつ、中国の消費増が原油価格の下支えになるとの見立てに賭ける戦略であり、原油は足元で1バレル=80ドルを下回る場面がみられている。
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