USD/SGDは1.2770近辺で推移、S$NEERが上限バンドを試す中、レンジ相場が継続

    by VT Markets
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    May 29, 2026

    USD/SGDは祝日で薄商いとなるなか、1.2770近辺で推移した。UOBは、シンガポール・ドル名目実効為替レート(S$NEER)が推定レンジの上限(+2%)で取引されていると指摘した。東南アジアでは、USD/THBが32.60から32.55へ小幅に低下する一方、USD/SGDは概ね横ばいだった。

    UOBの枠組みでは、S$NEERはトレーディング・バンドの中心値比で+1.5%〜+2.0%の狭いレンジに位置付けられる。これを踏まえ同行は、目先のUSD/SGDの適正水準をスポットで1.2795〜1.2850のレンジに対応付け、同ペアは示唆されるコリドー(変動域)の上限近辺にとどまるとの見方を維持している。

    シンガポール・ドルの政策バンドとレンジ相場見通し

    シンガポール・ドルは政策バンドの上限にしっかりと張り付いている。中銀のこうしたスタンスは、USD/SGDにとって堅い下支え(フロア)を形成する。短期的には、1.2795〜1.2850程度の狭いレンジでの推移を見込む。

    シンガポールの最近のインフレ指標もこの見方を後押ししている。2026年4月のコアインフレ率は3.1%と、なお望ましい水準を上回った。シンガポール金融管理局(MAS)は根強い物価圧力に対処するため、通貨高を維持する可能性が高い。こうした環境は、SGDがここから大きく一段と上昇する余地が小さいとの見方を補強する。

    一方、相手通貨である米ドルについては、米連邦準備制度理事会(FRB)の次の一手を巡る不透明感が、大幅なドル高を抑制している。米労働市場は依然堅調だが、インフレ指標の鈍化によりFRBは様子見姿勢を続けている。この力学が、足元で観測されるレンジ相場の形成に寄与している。

    安定推移が見込まれるUSD/SGDに向けたデリバティブ戦略

    この安定局面を踏まえ、短期のUSD/SGDプットオプションの売りに機会があるとみる。足元のフロアをわずかに下回る行使価格(例えば1.2750)のプットを売ることで、プレミアム収入を得られる。低ボラティリティと、今後数週間で同水準を割り込みにくいとの想定から収益機会を狙う戦略だ。

    よりリスクを限定した戦略としては、アイアン・コンドルも検討している。想定レンジ上方(例えば1.2900付近)のコールを売り、同時にレンジ下方のプットも売る(必要に応じて外側のオプションを買って損失を限定する)構成となる。USD/SGDが両水準の間にとどまれば、時間的価値の減少(タイムディケイ)により、満期に向けて収益化を図れる。

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