円安進行、ドル円160円に接近 東京都区部CPIと米PCEに注目

    by VT Markets
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    May 27, 2026

    円は水曜日も対ドルで下落基調を延長し、ドル/円は4日続伸して1カ月ぶり高値となる159.45まで上昇、当局が許容し得る円安の上限と目される160.00ににじり寄った。市場は、日銀の植田和男総裁がエネルギーショックによる二次的なインフレ波及の可能性に言及するなどタカ派的な発言を行い、6月15日会合での利上げ観測を補強したにもかかわらず、これを材料視しなかった。円を支えた要因は、日本の原油高への感応度の高さや、相対的に低い日本国債利回りに対する懸念に押し負けた格好だ。

    焦点は金曜日の日本指標、なかでも東京都区部消費者物価指数(CPI)に移り、6月の日銀政策見通しの裏付けが注目される。5月のコアインフレ率は安定的なペースで上昇が続いたと見込まれる一方、失業率は横ばい、4月の小売売上高は鈍化が予想されている。米ドルは、FRBスタンスがよりタカ派的に再評価されるなかで底堅い。直近の経済指標は米労働市場への懸念を和らげ、年末までの利上げ観測が強まった。木曜日発表の米PCE(個人消費支出)物価指数は、こうした見方の検証材料として注視され、短期的なドルの方向性を左右し得る。

    ドル/円が160接近、介入リスクとポジション管理

    ドル/円は159.50近辺の1カ月ぶり高値圏を試しており、今後数週間は重要水準160.00が焦点となる。当社はこの水準を、2024年4月および5月に見られた動きと同様、日本当局による介入の可能性が高い「ライン」とみている。したがって、基調は上向きであるものの、急激かつ突発的な反転リスクは極めて高い。

    大きな政策イベントや介入が起こり得るリスクを踏まえ、ポジション管理としてオプションの活用を検討している。ドル/円の1カ月インプライド・ボラティリティは10%超へと上昇しており、6月15日の日銀会合を前にした市場の警戒感を映す。当社は、権利行使価格が158.00を下回る円コール(ドル/円プット)の購入が、サプライズ的な変動に対する費用対効果の高いヘッジになると考える。

    金利差、経済指標、ドル/円見通し

    当社は日銀が6月中旬会合で利上げに踏み切ると予想するが、市場はそれだけで円安が反転するとは見ていないようだ。日本の10年債利回りが1%近辺にとどまる一方、米10年債利回りが4.5%超で推移するという大きな金利差が、引き続きドル優位を支えている。今週金曜日の東京都区部CPIは重要で、予想の2.5%を上回れば、日銀により踏み込んだ姿勢を迫る可能性がある。

    米国側では、強い雇用統計を受けて年内の利下げ観測の大半が後退し、ドルは堅調に推移している。木曜日のPCE物価指数は、コア指数が概ね2.8%程度で横ばいになると見込まれる。これが上振れすれば、「高金利が長期化(higher for longer)」という金利見通しを補強し、ドル/円を160.00の壁上抜けへと押し上げる引き金になり得る。

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