米ドル/円は下げ渋り、国債需要の強まりが支え──市場は日銀の6月利上げを織り込み、オプション売り手は160円を上値の節目と注視

    by VT Markets
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    May 27, 2026

    USD/JPYはほぼ横ばい。日本国債(JGB)への需要が改善し、原油価格の下落がJGB利回りの低下を促した。足元の超長期国債入札では指標が強含み、フローデータでも国内勢の幅広い買いが示唆され、イールドカーブのロングエンドには基礎的な下支えがあるとの見方が強まっている。

    インフレリスクがなお高止まりし、円安が続くなか、市場では日銀の6月利上げが概ね視野に入りつつあり、すでに約19bpが織り込まれている。G10通貨ではNZドルが相対的に堅調で、ニュージーランド準備銀行(RBNZ)が従来想定以上の追加引き締めと前倒しの見通しを示したことで、7月利上げは「可能性が高い」と見られ、ほぼ完全に織り込まれた。それでも、日銀が6月に動いても急激な円高反転を招く可能性は小さい。ただし、介入警戒が残る160円近辺では、追加的な円安を抑制する材料にはなり得る。

    レンジ相場とボラティリティ見通し

    USD/JPYの安定推移と原油安を踏まえると、当面はレンジ相場が続く公算が大きい。USD/JPYオプションの1カ月インプライド・ボラティリティは7.5%まで低下しており、日銀6月会合を前にした落ち着きを映している。この環境下では、向こう1〜2週間はボラティリティ売りが有効な戦略となり得る。

    主要レジスタンス、リスクイベント、オプション戦略

    USD/JPYの160円水準は、財務省による介入の現実的な警戒感に支えられた強固な上値抵抗とみる。2024年4月および5月に確認された数十億ドル規模の介入を振り返れば、この水準での当局の本気度は明らかだ。したがって、権利行使価格が160円以上のアウト・オブ・ザ・マネー(OTM)コール売りは妙味がある。

    市場は日銀6月会合で概ね19bpの利上げを織り込んでいるため、会合結果そのものが大幅な円高を誘発する可能性は低い。5月の東京都区部コアCPIが2.3%で横ばいだったことも利上げの根拠を補強する一方、より大きな利上げを示唆するほどの「サプライズ」ではない。従って主なリスクは、10bpの小幅利上げや利上げ延期といったハト派サプライズであり、その場合USD/JPYは再び160円の壁を試しにいく展開になり得る。

    以上を踏まえると、明確なレンジと上値の強い抵抗を前提に収益化する戦略が有望だ。例えば、USD/JPYのコール・スプレッド売り(160円をショート、161円をロング)は、日銀会合前に上抜けしにくいとの見立てと、時間価値の減衰(セータ)を取り込む、リスク限定型の手段となる。このポジションは、利上げが「織り込み済み」で通過し、通貨ペアが安定推移ないし小幅に下押しする局面で恩恵を受ける。

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