ユーロは水曜日、対円で4日続伸し、4月30日に介入があったとされる局面以来初めて185.46を上回って取引された。円は主要通貨に対して下落。日銀の植田和男総裁が、インフレの「第2波」効果に警戒を示し、中央銀行は原油価格を単体で評価すべきではないと主張した。エネルギー起因の一時的ショックでも、賃金や期待、価格設定行動を変えることで持続的になり得るという。市場では6月15日会合での日銀引き締め観測が引き続き織り込まれたが、為替の反応は限定的だった。
円にはなお下押し圧力が残った。原油高に対する日本の脆弱性への懸念と、国債利回りの相対的な低さが需要を抑えたためだ。ユーロ圏では、欧州中央銀行(ECB)当局者の発言が引き締め期待を支えた。ECB理事のイザベル・シュナーベル氏は火曜日、インフレ上振れを「見過ごす」ことはもはや現実的でなく、6月の利上げが必要になると発言。一方、チーフエコノミストのフィリップ・レーン氏は日経とのインタビューで、早期利上げを織り込む市場の見方に比較的落ち着いた姿勢を示した。
ボラティリティと中央銀行の力学
EUR/JPYが185.50を上抜けつつあることを踏まえると、この水準は介入リスクを伴う重要なゾーンとみる。これを受け、同通貨ペアの1カ月物インプライド・ボラティリティは12.5%へ上昇しており、6月の中銀会合を前に市場の不確実性が深いことを映している。この環境では、単にロングを維持するだけでも高リスクになり得る。
日銀のタカ派的発言が無視されがちなのは、金利差が依然として強力な要因であるためだ。5月の東京都区部コアCPIは2.8%と、目標を大きく上回ったことで、市場は6月15日に政策調整が行われる可能性を織り込んでいる。しかし、ドイツ10年国債利回りが3.25%であるのに対し、日本の10年物国債利回りは1.10%にとどまり、215bpの格差は円での資金調達取引を見送るには魅力的すぎる。
一方、ユーロ側にもファンダメンタルズの強さがある。ユーロ圏の速報インフレでは総合が2.7%と高止まりが示され、ECBの対応必要性を再確認させた。したがって、ECBは6月に25bpの利上げを実施するとみており、これがユーロの下値を支える要因となっている。
戦略的アプローチとリスク管理
今後数週間については、ボラティリティを買う戦略が最も妥当だと考える。6月下旬満期のEUR/JPYストラドル、またはストラングルの購入を検討し、中銀会合後に上下いずれにも生じ得る急変動の取り込みを狙う。継続的な上昇であれ、サプライズ介入による急落であれ、大きな値動きがあれば収益機会となる。
すでにロングポジションを保有している向きには、急落へのヘッジを推奨する。2024年の介入局面を振り返ると、数時間で5〜7円動くこともあり得る。アウト・オブ・ザ・マネーの円コール・オプションを買うことは、日本当局が引き起こす急激な反転による利益毀損を守る比較的低コストの手段となる。
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