USD/CNH(米ドル/人民元オフショア)は、2日前にドルが6.7981まで下落した後も、方向感の乏しい展開が続いた。前日は6.8010近辺で推移し、6.7964〜6.8080のレンジ内で取引された後、0.02%安の6.8002で引けた。直近の値動きは勢いにつながらず、日中の想定レンジは6.7920〜6.8060とみられる。
1〜3週間の観点では中立(強気・弱気に偏らない)姿勢を維持し、6.7820〜6.8220の広めのレンジ相場の一部と位置づけられる。1〜3カ月の見通しでは反発基調が続き、6.9720上抜けの余地がある一方、6.9960付近で上値抵抗(上昇をいったん止めやすい水準)が意識される。なお、本分析は人工知能(AI:大量のデータから傾向を推定する仕組み)を用いて作成され、編集者が確認した。
中国の経済指標と低ボラティリティ(値動きの小ささ)戦略
本日(2026年5月25日)時点では、USD/CNHは今後1〜3週間、持ち合い(一定の範囲で上下する局面)が続き、6.7820〜6.8220で推移する可能性が高い。方向感の欠如は、中国の最新経済指標とも整合的だ。4月の小売売上高は前年比3.5%増と市場予想を上回った一方、鉱工業生産は4.8%増とやや弱めだった。
デリバティブ(金融派生商品:株価指数や為替などを基に価格が決まる取引)では、値動きが小さい局面で収益機会を狙う戦略が選択肢となる。例えば、ストラドル(同じ権利行使価格のコールとプットを組み合わせる)やストラングル(異なる権利行使価格のコールとプットを組み合わせる)を「売る」方法(プレミアム=オプション料の受け取りを狙う)は、想定レンジの外側に権利行使価格を置くことで有利になり得る。ただし、急変動時には損失が大きくなり得るため、リスク管理が重要だ。
米国側では、最新のインフレ率が予想通りの2.9%となり、米連邦準備制度理事会(FRB:米国の中央銀行)には政策方針を急に変える材料が乏しい。これも相場の安定につながっている。2022年後半のように低ボラティリティが続いた後、大きな変動に移る例もあるため、レンジ取引が機能しやすい局面でも、勢いの変化の兆しには注意が必要だ。
金融政策の方向性の違いと中期のポジション
数カ月先では、米ドルが強含み、6.9720を上抜く可能性がある。背景には金融政策の方向性の違いがある。中国人民銀行(PBOC:中国の中央銀行)は追加の金融緩和(資金供給を増やす、金利を下げるなど景気下支え策)を示唆する一方、FRB関係者は利下げ(政策金利の引き下げ)に慎重な姿勢を崩していない。こうした環境では、コールオプション(将来、あらかじめ決めた価格で買う権利)などを用い、現状の小動きでの下振れリスクを抑えつつ、上昇局面に備えて段階的にロング(買い)を構築する手法が考えられる。