木原氏、ドル/円160円接近で市場を注視と警告 介入警戒感が強まる

    by VT Markets
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    May 18, 2026

    日本の木原誠二官房副長官は月曜日、欧州時間の取引時間中に、政府として市場の動きを「極めて高い緊張感」をもって注視していると述べた。長期金利(期間が長い国債などの利回り)も監視対象に含むという。

    木原氏は、外国為替市場での対応の可能性については言及しなかった。政府が取り得る具体的な措置についても詳細は示さなかった。

    介入リスクの高まり

    発言直後、円相場に目立った反応はなかった。報道時点でドル/円(USD/JPY)は158.80円近辺でほぼ横ばい。直前までの上昇分を失っていた。

    日本当局者がよく使う「極めて高い緊張感で注視」という表現が再び出てきた。ドル/円が158.80円近辺で推移するなか、こうした口先での警告は、当局が市場に介入(政府・日銀などが為替市場で売買し、急激な変動を抑えようとする行動)するリスクが日々高まっていることを示唆する。160円は市場参加者が節目として意識しやすく、軽視できない。

    根本の背景は、日米の金利差(米国と日本の政策金利の差)が大きいことだ。2026年半ば時点でも、米連邦準備制度理事会(FRB、米国の中央銀行にあたる組織)の政策金利は約3.75%で、日本銀行(日銀、日本の中央銀行)の政策金利は0.25%にとどまる。金利の高い通貨で運用したい動きが強まりやすく、円安圧力になりやすい。こうした構造要因がある以上、口先の警告だけでは円安を止めきれない可能性がある。

    2024年春には、ドル/円が160円を超えた局面で当局が強い介入に踏み切り、短時間で大きく円高方向に動いた経緯がある。この最近の経験は、当局が普段は動きにくくても、特定の水準を超えると行動に移す「想定シナリオ」を持っている可能性を示す。

    デリバティブ(株や為替などの価格に連動して価値が決まる金融商品)を使う投資家にとっては、ボラティリティ(価格変動の大きさ)を買う戦略が選択肢となる。例えばドル/円のアット・ザ・マネー(現在の価格に近い行使価格)のストラドル/ストラングル(コール=買う権利とプット=売る権利の両方を組み合わせ、上下どちらかに大きく動けば利益を狙う取引)を購入すれば、介入のような急変動で上下いずれにも大きく動く局面から利益を狙える。天井を正確に当てにいかずに備える方法だ。

    オプションのポジション案

    方向性を重視するなら、ドル/円のアウト・オブ・ザ・マネー(現値から離れた行使価格)のプット・オプション(ドル/円が下落=円高になった場合に利益になりやすい「売る権利」)を買う手もある。過去の例を踏まえると、介入後に152〜155円台へ戻る動きも現実的にあり得る。オプションは支払ったプレミアム(オプション代金)の範囲に損失が限定されるため、急落に備える手段になり得る。

    主なリスクは、当局が警告にとどまり、ドル/円がじりじり上昇し続ける場合だ。この場合、オプションは時間の経過で価値が減る(タイム・ディケイ=期限が近づくほど価値が落ちやすい性質)ため不利になりやすい。そこで、1〜4週間程度の短期の満期(保有できる期限)のオプションに絞り、リスクが高い期間を狙うのが現実的だ。見立て違いのコストは緩やかな損失になりやすい一方、介入に備えないコストは急激なショックになり得る。

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