フィリピンの金(ゴールド)価格は月曜日、概ね横ばいだった。FXStreetのデータによると、金は1グラム当たり9,007.78ペソ(PHP)で、金曜日の9,007.04ペソからほぼ変わらなかった。
1トラ(tola:南アジアなどで使われる重量単位)当たりでは105,065.50ペソとなり、金曜日の105,056.30ペソから小幅に上昇した。このほか、10グラムは90,078.62ペソ、1トロイオンス(貴金属取引で用いられる重量単位)は280,174.80ペソだった。
FXStreetが現地の金価格を算出する方法
FXStreetは、国際的な金価格を米ドル/フィリピンペソ(USD/PHP)の為替レートで換算し、現地の重量単位に直して算出している。価格は掲載時点で日次更新され、参考値である。実際の現地価格はわずかに異なる場合がある。
中央銀行は金の最大保有者で、外貨準備(国の保有資産)を分散するために金を購入することがある。世界金協会(World Gold Council)によると、2022年に中央銀行は1,136トン(約700億ドル相当)を追加し、統計開始以来で最大の年間増加だった。
金は米ドルや米国債(米国政府が発行する債券)と逆方向に動きやすく、株式などのリスク資産とも反対に動くことがある。価格の主な要因は、地政学リスク、景気後退懸念、金利、米ドルの強弱だ。金はドル建てで取引されるため(XAU/USD:金と米ドルの通貨ペア)、ドル高は金価格の重しになりやすい。
FRB政策と市場のポジション
これまでを振り返ると、米連邦準備制度理事会(FRB)の金利の見通しが不透明なことが大きな要因となってきた。2024年を通じて政策金利を5%超に維持した後、2025年の利下げペースが緩やかなため、市場は次の一手を読み切れていない。今年後半に金融緩和(利下げなど)が続くという市場予想から外れる動きがあれば、価格変動が大きくなる可能性がある。
また、中央銀行による大規模で継続的な需要は、価格の下支え要因になっている。世界金協会のデータでは、中央銀行は2023年と2024年にいずれも年間1,000トン超を準備に追加し、この傾向は2025年も続いている。新興国主導の底堅い買い意欲があるため、大きな下落局面では買いが入りやすい。
米ドルとの逆相関は引き続き重要だ。FRBが慎重姿勢を保つなか、ドルは下げにくい状況にある。一方、株式市場は前年の好調を受けて上昇が行き過ぎたとの見方もあり、ポートフォリオのヘッジ(損失を抑えるための保険的な持ち方)として金の魅力が高まり得る。株価調整が起きれば、安全資産への逃避が再燃し、金が恩恵を受ける可能性がある。
デリバティブ(金融派生商品)取引では、現在のインプライド・ボラティリティ(オプション価格から逆算される「将来の変動率の織り込み」)が低いことが、オプション戦略を検討しやすい環境を提供している。ストラドル(同じ権利行使価格のコールとプットを同時に買う)やストラングル(異なる権利行使価格のコールとプットを同時に買う)を長期で組み、大きな値動きに方向を決めずに備える戦略は有効になり得る。足元の静かな市場では、これらのポジションを取るコスト(オプション料)が相対的に低い。
強気(上昇)を想定する場合は、コール・スプレッド(コールを買い、より高い権利行使価格のコールを売る組み合わせ)で上昇余地を狙いつつ、損失を限定する方法もある。ドルが予想外に強含む、あるいは金利が高止まりする場合でも最大損失が抑えられるため、長期的に金を支えやすい環境を見込む局面での現実的な参加方法となる。