TLTの持ち合い、米国債利回りが4.75%の上値抵抗を試す中「第5波」の下落リスクを示唆

    by VT Markets
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    May 15, 2026

    TLTは、米国の長期国債(残存期間が長い国債)に連動する上場投資信託(ETF)である。価格は、将来の金利見通しや債券市場の需給(買い手と売り手の力関係)の影響を受けやすい。

    2020年の高値以降、TLTはエリオット波動(価格の動きが「波」で進むというチャート分析)でみると、5つの波による下落局面をたどってきた。この形は、期間中の利回り上昇(債券価格の下落で利回りが上がる)と同時に、長期債が中長期で下落基調にあることを示す。

    2024年以降は、価格が横ばいで推移しており、調整局面(下落の途中で一時的に方向感が消える局面)とされる。これは第IV波の持ち合い(一定の範囲で上下を繰り返す動き)と位置づけられ、弱気の三角形(上値が切り下がり、値動きの幅が縮む形)に似た、レンジの縮小がみられる。

    この見立てでは、次の動きは数週間から数カ月先に第V波の下落となる可能性がある。そうなれば、2020年高値から始まった弱気局面が一巡することになる。

    当社分析では、2024年以降の長期にわたる持ち合いは、次の大きな下落に向けた「小休止」にみえる。この形は、長期債価格が下方向に抜ける前の収れん(値動きが次第に小さくなること)を示唆する。想定される第V波下落は、価格が大きく下がり、その結果として利回りが上昇する展開を意味する。

    この見方は、近い将来の利下げ観測を弱める最近の経済指標でも補強される。2026年4月のCPI(消費者物価指数。生活に身近な物価の動きを示す指標)はインフレ率が3.8%と高止まりした。最新の雇用統計では非農業部門雇用者数(農業を除く雇用者の増減)が21.5万人増と堅調で、賃金の上昇圧力も続いている。2025年を振り返っても、インフレの粘着性(下がりにくさ)が債券の持続的な上昇を妨げた局面があり、この傾向が続いている可能性がある。

    デリバティブ(株や債券などを元にした派生取引)を使う投資家にとっては、TLTの下落に備える手段がある。分かりやすい方法は、数カ月先に期限が来るプット・オプション(一定価格で売る権利)を買うことだ。例えば2026年7月や8月満期を選べば、下落時の利益を狙いつつ、損失を支払ったオプション料(プレミアム)に限定できる。

    コスト管理の観点では、弱気の局面で上がりやすいインプライド・ボラティリティ(市場が見込む将来の値動きの大きさ)を踏まえ、ベア・プット・スプレッドの活用も選択肢となる。高い権利行使価格(行使価格)でプットを買い、同時に低い行使価格のプットを売ることで、初期支払いを抑えられる。この戦略は最大利益と最大損失があらかじめ決まるため、資金効率の良い弱気表現になりやすい。

    また、確認材料として主要な利回り水準も注視している。10年米国債利回りは再び4.75%の上値抵抗線(上がりにくい水準)に近づいている。ここは2025年後半に上抜けに苦戦した水準であり、明確に上回れば、想定されるTLTの下落が現実味を帯びる。

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