英ポンド、英政局混乱重しに下落基調継続 ドルは堅調維持

    by VT Markets
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    May 15, 2026

    ポンドは木曜日、対ドルで4日続落し、1.3337で取引された。背景には、英内閣の不安定化と、権力の空白(政治の意思決定が進まない状態)が再び財政危機を招くとの警戒がある。

    ウェス・ストリーティング保健相が木曜日に辞任し、キア・スターマー首相への圧力が強まった。先週の地方選での不振を受け、労働党内では退陣要求が増えている。

    Uk Political Turmoil And Sterling Pressure

    労働党内の党首をめぐる対立により、混乱した形での党首交代への懸念が高まっている。新指導者が財政規律(歳出入の管理を引き締め、財政悪化を避ける姿勢)を弱め、財政危機への不安が再燃するとの見方も出ている。

    米国では、新たな経済指標が景気の底堅さを示し、米ドルは堅調だった。木曜日は小売売上高(消費の強さを示す指標)と新規失業保険申請件数(雇用環境の変化を示す週次指標)が公表され、インフレ圧力の高まりも意識された。

    こうした環境を受け、市場ではFRB(米連邦準備制度理事会)が年末まで、または2027年初めに利上げ(政策金利の引き上げ)に動く可能性があるとの見方が強まっている。英国は金曜日、重要指標が少ない。

    市場の関心は、ドナルド・トランプ米大統領と習近平・中国国家主席の首脳会談に向かう見通しだ。発言は前向きだが、貿易合意の具体策や、ホルムズ海峡(中東産油国からの原油輸送の要衝)の再開に向けた措置の詳細を市場は待っている。

    Strategy And Market Implications

    ポンド安が続く中、GBP/USDは下方向への動きが続きやすい。英国の政治不安が不確実性を高める一方、米ドルは堅調な景気と利上げ観測に支えられている。この差は、ポンドの一段安を見込むポジションが合理的であることを示す。

    ウェストミンスター(英国の政界)での混乱により、為替の変動の大きさ(ボラティリティ)が目立って上昇しており、取引機会になり得る。GBP/USDの1カ月インプライド・ボラティリティ(オプション価格から逆算される将来の予想変動率)は14%超へ上昇し、年初に見られた平均8%から急伸した。これにより、スターリングのプット(下落時に利益が出やすい売る権利)やプット・スプレッド(複数のプットを組み合わせ、コストと損益を調整する手法)で、価格下落と保険料(オプションの価格)の上昇の双方を狙う戦略が検討される。

    同様の展開は2022年秋の財政危機で見られた。当時は政治混乱が急速に通貨安へ波及し、GBP/USDが数週間で10%超下落した。財政運営が緩む政府が誕生するとの懸念は当時と重なり、大きく下振れる可能性がある。

    中央銀行政策の差も明確になりつつある。米国は成長が底堅く、FRBが利上げに傾くとの見方が強まる一方、英中銀(イングランド銀行、BoE)は難しい立場にある。2026年4月の英国インフレ率は3.2%と高止まりしたが、政治の空白により、通貨防衛のための引き締め(利上げなど)が進みにくい。

    投機筋(短期の売買で利益を狙う市場参加者)の動きも弱気を映している。最新のCOT(Commitment of Traders、先物市場での投機筋などの建玉を示す米当局の週次統計)では、ポンドに対するネットショート(売り越し)が直近2週間で2万枚超増えた。ヘッジファンドが下落継続に賭けていることを示す。

    米中首脳会談は市場全体のリスク要因になり得る。想定以上に良い結果となれば、一時的に安全資産として買われやすい米ドルが弱まり、ポンドが持ち直す可能性はある。ただし、その反発は売り場とみられ、英国の政治・経済の基調を変えるものではない。

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