米ドル/スイスフラン、5日続伸 堅調な米販売とFRBのスタンス転換、スイスのデフレと対照的に

    by VT Markets
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    May 15, 2026

    USD/CHFは5日続伸し、金曜アジア時間に0.7850近辺で推移した。米小売売上高の発表後、米ドルが堅調となったことが背景にある。

    米小売売上高は4月に前月比0.5%増となり、市場予想と一致し、3月の1.6%増から伸びが鈍化した。前年同月比は4.9%増で、予想の3.3%増を上回った。※「小売売上高」は家計の購入活動(消費)の強さを示す指標。

    米ドルは、米連邦準備制度理事会(FRB)の人事変更を受けても上昇した。理事会メンバーのスティーブン・ミラン氏が辞任し、ケビン・ウォーシュ氏がFRB議長に就任する道が開けた。※FRBは米国の中央銀行、議長は金融政策を主導する。

    中東情勢の緊張に伴うインフレ(物価上昇)への警戒感が、FRBが高金利を長く維持する、または追加利上げに動くとの見方を支えた。米国のドナルド・トランプ大統領は木曜、中国の習近平国家主席がイラン情勢の緊張緩和に協力を申し出たと述べた。※「利上げ」は政策金利(中央銀行が決める短期金利)の引き上げ。

    スイスでは、生産者・輸入物価が4月に前年同月比2.0%下落し、物価下落(デフレ)の流れが続いた。これにより利上げの必要性は弱まり、スイス国立銀行(SNB)の政策金利は0%に据え置かれるか、フラン高を抑えるための為替介入につながる可能性がある。※「生産者・輸入物価」は企業が仕入れる段階の価格で、将来の消費者物価に影響しやすい。

    スイスの消費者信頼感指数は-40に改善し、予想の-46より強かった。SNBがデフレを、より強い為替介入(外貨を売買して通貨の上昇・下落を抑える措置)のきっかけとみなすかが注目される。

    USD/CHFの基調は、米国とスイスの金融政策の差が拡大している点にある。4月の小売売上高(前年同月比)が4.9%増となったことは、高金利でも消費が底堅いことを示す。こうした政策の差は、スイスフランよりも米ドルを保有する魅力(より高い金利収入)を高め、今後数週間の上昇基調を示唆する。※「金融政策の差」は、利上げ・利下げ方向の違いを指す。

    インフレは引き続き主要材料で、4月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.4%上昇と高止まりした。これがFRBの「高金利を長く維持(higher for longer)」の姿勢を裏付けた。ウォーシュ氏の就任で、市場ではインフレ抑制をより重視する運営(タカ派寄り=利上げに前向き)を織り込みつつあり、米ドルの支援材料となり得る。一方、最新の雇用統計では雇用者数の増加が17万5,000人にとどまり、労働市場の過熱が和らいでいる可能性があり、急激な利上げ観測を抑える要因となる。※「雇用統計」は景気の強さを測る重要指標。

    スイスでは、生産者物価の前年同月比2.0%下落はSNBにとって重い懸念材料で、慎重姿勢(ハト派=緩和寄り)を強めやすい。消費者物価は1.4%とプラスだが、SNBの物価目標に比べ低く、フラン高を抑える通貨介入を検討する余地が残る。外貨準備(中央銀行が保有する外貨資産)を見ると、ここ数カ月は大きな変化がなく、SNBは当面静観してきたが、フランが急に上昇する局面では動く可能性がある。※「外貨準備」は介入の原資にもなる。

    中東の地政学リスク(戦争や紛争による市場不安)は通常、安全資産(安全通貨)とされるスイスフランを支えやすい。ただし足元では、米ドルの高い金利(利回り)が資金を引きつけ、優位に立っている。トランプ大統領の発言で当面の不安がやや後退したこともあり、安全資産への資金逃避は短期で、投資家は再び金利差(米国の方が金利が高い)に注目しやすい状況といえる。※「利回り」は保有によって得られる金利収入の大きさ。

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