PPIの急上昇で米国債利回りとドルが上昇し、安全資産需要が抑えられる中、金は4,700ドルを割り込む

    by VT Markets
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    May 14, 2026

    金は水曜日に0.30%下落し、XAU/USDは4,699ドルで取引された。背景には、米国の生産者側の投入コスト(企業が仕入れる原材料や部品などの価格)が4年ぶりの高水準に上昇したことがある。4月の米生産者物価指数(PPI:企業段階の物価動向を示す指標)は前年同月比6%上昇し、3月の4.3%から加速した。食品・エネルギーを除いたコアPPI(価格変動の大きい品目を除いた基調的な物価)は前年同月比5.2%上昇し、3月の4%および市場予想の4.3%を上回った。

    米消費者物価(CPI:家計が購入する商品・サービスの価格指標)は前年同月比3.8%となり、2023年以来の高水準。米国債利回り(国債の利回り。市場金利の代表指標)も上昇し、10年債利回りは2.5bp(ベーシスポイント=0.01%)高い4.488%。ドル指数(主要通貨に対するドルの強さを示す指数)は0.21%高の98.49となった。Prime Terminalのデータでは、市場はFRB(米連邦準備制度理事会)が2026年まで政策金利を据え置くと見込んでいる。

    Geopolitical Risk And Market Mood

    リスク選好(投資家がリスク資産を取りやすい心理)は2日連続で弱い状態が続いた。米国とイランの戦争が意識される一方、ドナルド・トランプ大統領は米中首脳会談のため北京に到着した。テヘラン側の要求として、制裁解除、凍結資金の解放、戦争被害の賠償、ホルムズ海峡(中東の主要な原油輸送ルート)の主権確保が挙げられている。

    金は4,650~4,700ドルのレンジ内で推移し、上値抵抗は4,700ドル、50日SMA(単純移動平均線。一定期間の平均価格)4,749ドル、100日SMA4,780ドル。下値の目安は20日SMA付近の4,683ドル、次に4,600ドル、さらに5月4日の安値付近の4,500ドルで、RSI(相対力指数。買われ過ぎ・売られ過ぎを示す指標)は50を下回っている。

    インフレの粘着性と米イラン戦争の継続を踏まえると、市場は「安全資産(不確実性が高い局面で買われやすい資産)としての金需要」と「ドル高」の綱引きにある。地政学リスクは金を支えやすい一方、PPIの上振れを受けたFRBのタカ派姿勢(金融引き締めに前向きな姿勢)がドルを押し上げ、金の大幅上昇を抑えやすい。今後数週間は値動きの大きい状態が続きやすい。

    金のデリバティブ(先物・オプションなどの派生商品)取引では、4,700ドルを明確に上回れない状況から、当面は横ばい~下方向の動きが優勢になりやすい。RSIが示す弱さを踏まえると、4,600ドルや4,500ドルの支持線付近を行使価格(オプションを権利行使できる価格)とするプットオプション(下落局面で利益が出やすい権利)を買う戦略は、損失を限定しつつ下落に備える方法となる。CBOE(米シカゴ・オプション取引所)のデータでは、主要な金ETF(上場投資信託。金価格に連動する商品)のプット建玉(オープン・インタレスト=未決済枚数)が過去1カ月で15%増加しており、機関投資家の下方リスクへの需要が強まっていることを示す。

    同様の構図は2022~2023年にも見られた。FRBが40年ぶりの高インフレに対応して急速な利上げを進めた局面では、不確実性が高い中でもドル高が金の重しとなった。足元でもFRB関係者は追加利上げの必要性に言及しており、国債利回りとドルは底堅く推移しやすい。

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