スターマー英首相辞任観測が政治リスク・プレミアムと財政信認への懸念を強め、英資産への警戒感からポンド下落

    by VT Markets
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    May 12, 2026

    ポンドは、序盤の堅調さから一転し、キア・スターマー首相の辞任要求が強まったことで下落した。賭け市場では、同首相が年内に退任する確率が高いと織り込まれている。

    英国政治の不確実性が高まるなか、ユーロ/ポンド(EUR/GBP)には小幅な「政治リスク・プレミアム(政治の先行き不安を反映した上乗せ)」が出てきた。モデル推計では、短期的に約0.3%の割高(理論値より高い水準)とみられる。

    Leadership Succession Focus

    市場の関心は後継指名(次の党・政府トップの候補)に移りつつあり、これがポンドの重しになり得る。報道によれば、アンディ・バーナム氏が党首選出馬を支えるため、議席獲得に向けて下院選挙区を狙う可能性があるという。

    また、財政ルール(政府が財政赤字や債務の拡大に歯止めをかけるための規律)を撤廃する案への警戒も、ポンドの下押し要因となった。財政政策の信頼性や、英国の公的財政の運営枠組みへの疑念が強まっている。

    こうした「政治リスク・プレミアム」は、2025年の党首交代をめぐる混乱局面でもポンドに表れた。結果として党首交代が起き、ポンドは戻りの鈍い状態が続いた。足元では、ポンドはユーロとドルの両方に対して弱く、市場は新政権の財政運営の信頼性を主要テーマとしている。

    昨年示されていた「財政ルール放棄」への警告は、新政権下で一部が現実になりつつある。バーナム首相の就任後も、英国10年国債(ギルト)の利回りは高止まりし、4.5%近辺で推移している。これは、党首交代の動きが強まる前の4%未満の水準から明確に上昇しており、債券市場が英国の公的財政をめぐる不透明感に対して追加の上乗せ(不確実性の対価)を求めていることを示す。

    Options Positioning For Sterling Weakness

    この環境では、特に対ドルでのポンド安が続く想定での備えが有効だ。GBP/USD(ポンド/米ドル)が1.22を上回って上昇を維持できていない状況では、プット・オプション(将来、あらかじめ決めた価格で売る権利)を買うことで、下落への保険(ヘッジ)になる。損失が支払ったオプション料(プレミアム)に限定されるため、今後数週間で英国の財政運営への懸念が強まった場合に備えやすい。

    また、ポンド関連のインプライド・ボラティリティ(オプション価格から逆算される将来の予想変動率)もじり高で、政治不安を映している。GBP/USDの3カ月物は足元で約8.2%と、昨年の落ち着いた局面の約6.5%から上昇した。こうした局面では、アウト・オブ・ザ・マネー(現時点では権利行使しても得にならない水準)のコール(買う権利)を売ってプレミアム収入を狙う戦略も検討余地がある。ポンドの戻りは短命になりやすい、という見方に基づく。

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