インド・ルピーは火曜日、対米ドルで過去最安値を更新し、USD/INRは95.67近辺で推移した。米国とイランの緊張が再燃し、世界のエネルギー供給の約20%が通過するホルムズ海峡(中東の重要な海上輸送路)が長期閉鎖される懸念が高まった。
原油供給への不安は原油価格を押し上げやすく、輸入依存度の高いインドのような経済には重しとなりやすい。WTI(米国産原油の代表的な指標)は96.00ドルをやや下回る水準で横ばいだった。
ルピー安は原油供給リスクが主因
ドナルド・トランプ米大統領は、イラン側の対案を「愚かな提案」と述べ、「停戦は瀕死の状態」と発言。CNNは、トランプ氏が協議に強い不満を示し、側近が大規模な戦闘作戦の再開を検討していると伝えた。
海外機関投資家(FII=Foreign Institutional Investors、海外の大口投資家)は5月の取引日6日中5日で売り越し。売却額は1兆9,509億9,191万ルピーに達した。
注目はインドと米国の4月CPI(消費者物価指数、家計が購入する品目の値上がり率)。インドはIST(インド標準時)午後4時(GMT 10:30)発表予定で、市場予想は前年比+3.8%(3月は+3.4%)。米国の総合CPIは12:30GMTに発表予定で、市場予想は+3.7%(前回は+3.3%)。
安全資産需要でドルが買われ、DXY(米ドル指数、主要通貨に対するドルの強さを示す指数)は0.25%高の98.15前後。トランプ氏の5月13〜15日の訪中では、習近平国家主席との会談が予定され、中東情勢、台湾、AI(人工知能)、レアアース(希土類、ハイテク製品に使う重要鉱物)が議題に含まれる。
テクニカル水準と市場ポジション
USD/INRは95.70近辺で推移し、20日EMA(指数平滑移動平均、直近の価格を重視して平均化したトレンド指標)の94.4221を上回った。RSI(相対力指数、買われ過ぎ・売られ過ぎをみる勢い指標)は64近辺。次の節目は96.00、下値の目安は94.42、その次が94.00とされた。