日本のCFTC(米商品先物取引委員会)データによると、円(JPY)の「非商業部門(投機筋)」のネットポジションは、前週の▲102.1Kから▲61.7Kへと改善した。
ネットポジションは依然マイナス(売り越し)だが、前回よりゼロに近づいたことを意味する。
投機筋が円ショートを縮小
日本円に対する弱気(円安)ベットが大きく後退している。ネットの売り越し(ショート)が1週間で約40%縮小しており、大口投機筋が「円安を見込んだ取引」を急速に手仕舞い(ショートカバー=売りポジションの買い戻し)していることを示す。これは2025年10~12月(第4四半期)以来の強い買い戻し局面だ。
背景には、日銀の発言が市場の想定より「タカ派」(インフレ抑制のため利上げなど金融引き締めに前向き)と受け止められている点がある。日本のコアCPI(生鮮食品を除く消費者物価指数)が前年比3.1%と高止まりしており、金融政策の「正常化」(超低金利などの緩和策を縮小し、金利をより通常の水準へ戻すこと)を早める圧力が強まっている。これは、昨年大半に見られた慎重姿勢とは対照的だ。
同時に、米ドルの先行きが弱含みつつあることも、円買いの動きを後押ししている。最新の米雇用統計では雇用者数の増加が16.0万人にとどまり、市場予想を下回った。これにより年内のFRB(米連邦準備制度理事会)利下げ確率が75%超へ上昇した。日米の金利差(利回りの差)が縮小すれば、円を売ってドルを持つ取引の魅力は低下し、円ショートを保有し続ける意味合いが薄れる。
このセンチメント(市場心理)の変化により、既存の円ショート(先物やフォワード=将来の為替レートをあらかじめ決めて売買する取引)には、急激な「踏み上げ」(ショートスクイーズ=売り方の損失拡大で買い戻しが連鎖し、相場が急伸する現象)のリスクが増す。2023年末のショートカバー局面では、心理が転換した途端にUSD/JPY(ドル円)が短期間で大きく下落した。今回のデータは、同様の巻き戻し(ポジション解消)が始まった可能性を示している。
ショートスクイーズのリスク
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