カナダ失業率、雇用減で6.9%に上昇 カナダドルの重しに

    by VT Markets
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    May 8, 2026

    カナダ統計局は、4月の失業率が6.9%に上昇し、市場予想を上回ったと発表した。雇用者数(純増減)は前月の+1.41万人から-1.77万人へ減少した。

    労働参加率(働く意思があり就業・求職している人の割合)は65%に小幅上昇した。賃金の前年比伸び率は3月の5.1%から4.8%へ鈍化した。

    市場の反応とカナダドルの弱さ

    発表後、USD/CAD(米ドル/カナダドル)は1.3700を下回って推移し、週内レンジ上限近辺となった。カナダドルは米ドルに対して軟調だった。

    事前予想は、失業率が6.7%で横ばい、雇用者数が+1.5万人の増加だった。労働力調査はGMT12:30(協定世界時)に公表予定だった。

    カナダ銀行(BoC、中央銀行)は、6月10日の会合で政策金利(中銀が金融政策として設定する短期金利)を据え置く見通しだ。市場では年末までに約45bp(ベーシスポイント=0.01%)の利上げが織り込まれていた。

    テクニカル面では、上値抵抗線(上昇が止まりやすい水準)として1.3714、1.3720、1.3815、下値支持線(下落が止まりやすい水準)として1.3549、1.3525、1.3504、1.3481が挙げられた。RSI(相対力指数=買われ過ぎ・売られ過ぎを測る指標)は43近辺、ADX(平均方向性指数=トレンドの強さを示す指標)は24強とされた。

    デリバティブ取引への示唆

    4月の雇用統計は大きなサプライズとなった。失業率が6.9%へ上昇し、増加予想に反して雇用者数が減少したためだ。想定外の弱さは景気減速(経済活動の勢いが落ちること)を示し、市場の見方を揺さぶる。デリバティブ(先物・オプションなど、原資産価格に連動する金融商品)取引では、BoCの利上げ確率が大きく低下したと受け止められやすい。

    賃金の伸びも4.8%へ鈍化しており、インフレ圧力(物価上昇を押し上げる力)が弱まりつつある可能性を示す。3月の前回データでは総合インフレ率(全体の物価上昇率)が3.1%へ落ち着いていた。今回の雇用の下振れは、過去の利上げが需要を冷やす効果を持ち始めたことを裏付け、BoCのタカ派姿勢(利上げに前向きな姿勢)が古く見える要因になり得る。

    こうした変化を踏まえると、カナダドル安の局面で有利になりやすい戦略が意識される。たとえばUSD/CADのコールオプション(あらかじめ決めた価格で買う権利)を買うことで、1.3720付近の主要な上値抵抗を上抜けた場合の上昇に備えられる。6月10日のBoC会合を前にボラティリティ(価格変動の大きさ)の上昇が見込まれ、オプションはハト派(利上げに慎重で緩和寄り)なトーンへの変化に備える手段となる。

    金利市場(将来の政策金利の見通しが価格に反映される市場)も見通しの調整を迫られる。年内の45bp利上げの織り込みは現実味が薄れ、利上げ見通しの巻き戻し(織り込みの取り消し)が進みやすい。さらに、2026年末までに利下げ(政策金利の引き下げ)の可能性を織り込み始めるとの見方も出得る。

    2025年には、BoCが急速な引き締め(短期間での利上げ)後、影響を見極めるため複数会合で据え置いた局面があった。今回の弱い雇用は、利上げの遅行効果(政策の影響が時間差で表れること)が労働市場(雇用・失業など)の悪化として想定以上に出てきた可能性を示す。これがBoCのガイダンス(今後の政策方針の示唆)転換を早めるきっかけになり得る。

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