ソシエテ・ジェネラルのアナリストは、2026年初めに歳出(政府の支出)を前倒しで増やしたことで、インドネシアの財政状況(政府の収支)が弱含んでいると指摘した。基礎的収支(プライマリーバランス:利払い費を除いた収支)はすでに赤字で、資金調達ニーズ(国債発行などで必要となるお金)が増えるという。
財政データは従来からの懸念を補強するが、ルピアに新たな「ショック(急激な悪材料)」を与えるものではないとして、通貨に対して弱気(下落を見込む)な見方を維持した。
通貨リスクの主因は、石油・ガスの純輸入(輸入額が輸出額を上回る状態)の拡大と経常収支(貿易や投資収益などを合計した国の対外収支)の赤字拡大にあるとする。財政の更新情報は、こうした対外要因に比べれば、為替(FX:外国為替)を動かす追加要因としては小さいという。
また、財政悪化は長期金利に上昇圧力をかける可能性がある。背景として、長期の期間プレミアム(長期でお金を貸す際に上乗せされる利回り)が上がりやすい点を挙げた。さらに、財政スタンス(財政運営の姿勢)はインフレ・ショック(物価の急変)がどのように吸収されるかにも影響し得ると述べた。
財政の執行状況(計画どおりに予算が使われているか)は引き続き注視され、当局は国際市場の見方を意識し続けるとみる。為替は弱気バイアス(下方向の見方)を維持し、金利はベア・フラットニング(利回り曲線の「長期金利の上昇がより大きく、短期の上昇は小さい」形での平坦化)を見込む姿勢だ。