EUR/GBPは水曜日、日中高値0.8649から伸び悩み、0.8635近辺でほぼ横ばいだった。値動きは、戦争終結に結びつく可能性のある米・イラン合意や、核協議(核開発を巡る交渉)の枠組みに関する報道を受けて振れた。
ユーロは序盤に下支えされたが、ドナルド・トランプ大統領が「イランが合意を受け入れなければ軍事行動が再開され得る」と述べたことで上昇が一服。イラン外務省は、最新の米提案(米国側の条件)を精査中で、回答をパキスタンに送るとしている。ISNA(イランの国営系通信社)が伝えた。
地政学リスクと市場の織り込み
ISNAは、Axiosの報道の一部を「憶測(確証のない見立て)」とし、米提案について「要求が高く非現実的」と表現した。ポンドも、木曜日の英国地方選挙を前に方向感を欠いた。あわせて、キア・スターマー首相の立場を巡る議論が再燃している。
英国では、S&Pグローバルのサービス業PMI(購買担当者景気指数:企業への調査で景況感を示す指標)が4月に52.7へ上方改定された(速報値52、3月は50.5)。総合PMI(製造業とサービス業を合算)も52.6へ上昇(3月50.3)し、速報値52と市場予想49.8を上回った。
ユーロ圏では、サービス業PMIが4月に47.6へ改定された(速報値47.4、3月50.2)。総合PMIは48.8へ低下(3月50.7)したが、速報値48.6は上回った。
景気の差と金融政策見通し
景気の差がより明確になっている。足元の指標では、S&Pグローバル/CIPSの英国サービス業PMIが54.1と堅調で、景気拡大を示しポンドを支えた。一方、HCOBのユーロ圏サービス業PMIは51.5と弱めで、回復が不安定であることを示唆した。
こうした経済指標は中央銀行の見通しに直結する。市場は、イングランド銀行(BoE)の利下げペースが欧州中央銀行(ECB)より遅いと見ている。翌日物金利スワップ(OIS:政策金利の将来見通しを反映しやすい金利スワップ)を見ると、ECBがBoEの初回利下げより前に少なくとも50bp(ベーシスポイント:金利の単位で0.01%)利下げすると見込む動きが出ている。この金利差は、EUR/GBPに下押し要因となる。