イラン情勢の緊迫化でユーロ/ドルはレンジ相場継続、米雇用統計は後景に――コメルツ銀行

    by VT Markets
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    May 6, 2026

    コメルツ銀行のアンチェ・プレフケ氏は、EUR/USDを左右している最大の要因はイラン情勢に関連する動きであり、米国の経済指標の影響は相対的に小さいと述べた。中東で事態が明確に「緊張が和らぐ(沈静化)」または「緊張が高まる(エスカレーション)」展開にならない限り、EUR/USDは直近のレンジ内にとどまる見通しだ。

    米国の指標予定には、JOLTS求人件数、ADP雇用統計、そして金曜日の米雇用統計がある。JOLTSは「やや弱め」とされ、ADPが強ければ米ドルを小幅に押し上げる可能性がある一方、非農業部門雇用者数(NFP:農業分野を除いた雇用者増減)が弱ければ米ドルの重しになり得る。

    Iran Conflict Drives Range Trading

    プレフケ氏は、米雇用関連データはここ数カ月で振れが大きく、明確な方向感を示していないと指摘する。4月の雇用増加は比較的控えめになるとみており、極端な結果(外れ値)が出ない限り、米ドルへの影響は限定的になりやすいという。

    また、中東での戦闘が終結する兆しがない間は、他の材料は重要度が下がるとする。イラン情勢が「沈静化」または「再び緊張が高まる」など、分かりやすく変化することが、数週間続くレンジをEUR/USDが抜け出す主な条件として挙げた。

    Positioning For Low Volatility

    EUR/USDが1.0650〜1.0850の狭い範囲で推移していることを踏まえると、デリバティブ(金融派生商品:株式や通貨などの値動きから価値が決まる取引)では、ボラティリティ(価格変動の大きさ)が低い局面で利益を狙う戦略が検討される。例えば、アウト・オブ・ザ・マネー(OTM:現時点では権利行使しても利益が出ない水準)のオプションを売る手法として、アイアン・コンドル(上下に離した複数のオプションを組み合わせ、一定レンジ内の推移を狙う)やストラングル(上と下の権利行使価格のオプションを組み合わせ、価格が大きく動かないほど有利)などがある。いずれも、想定レンジ内にとどまるほど、時間的価値(満期までの時間が減るほど縮む価値)の減少により有利になりやすい。

    1カ月物EUR/USDオプションのインプライド・ボラティリティ(市場が織り込む将来の変動率)は約5.5%まで低下しており、市場が方向感を持ちにくい状況を示す。これによりプレミアム(オプション価格の受け取り)狙いの売りは魅力が出る一方、予想外のニュースで急変しやすいことも意味する。こうした低ボラティリティは、経済指標より地政学の材料待ちが中心になっているためだ。

    ただし、イラン情勢の変化で急なレンジブレイク(一定範囲を明確に抜ける動き)が起きる可能性に備える必要がある。2025年後半に緊張が高まった際の市場の急反応が、そのリスクを示している。緊張激化や外交進展を示す見出し次第で、相場は現在のレンジを容易に外れる恐れがある。

    こうした急変への備えとして、長めの満期のOTMプット/コール(下落に備える権利=プット、上昇に備える権利=コール)を少量保有し、保険として使う方法がある。今後の大きな流れの引き金は、米指標よりも地政学関連のヘッドラインになりやすく、監視対象は主にそこになる。

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