ゴールドマン・サックス(NYSE: GS)は、エリオット波動(価格の動きを「波」の連続として捉えるテクニカル分析手法)の構造に支えられ、週足ベースで強気の流れを示している。上昇は2025年4月の安値から始まり、5つの波で構成される上昇(5波動の上昇)が進んだ。
第III波は984まで上昇し、その後、第IV波として3つの波で下落する調整(3波動の押し)となった。この調整は2026年3月に984で終了し、以降、((1))波として初動の5波動の上昇が形成された。
ただし((1))波の上昇は、前回の高値を上回れなかった。そのため、((2))波の押し目は、形を崩さないためにも2026年3月安値を割り込まないことが条件となる。
この水準が維持されれば、第V波の上昇で史上最高値更新が視野に入る。次の上昇局面の目標は1035〜1114ドルのゾーンと見込む。
この目標ゾーン到達後は、より大きな時間軸の調整が入る可能性が高い。別途、動画でのテクニカル見通しも提示されている。
2025年4月安値からの上昇を経て、ゴールドマン・サックスには強気パターンが形成されつつある。足元は小幅な下押し局面で、((2))波の調整(短期の押し目)と位置づける。この下落は、次の上昇に備えた戦略的なエントリー機会になり得る。
デリバティブ(株価指数や個別株などを基に価格が決まる金融商品)を使う投資家にとっては、今後数週間でコールオプション(将来、決められた価格で買う権利)を買う戦略が示唆される。具体的には、わずかにアウト・オブ・ザ・マネー(現時点の株価より高い行使価格で、すぐには利益が出にくいが上昇局面で値上がりしやすい水準)のコールで、満期が2026年7月または8月のものを検討し、上昇局面の取り込みを狙う。現在の押し目局面は、再び勢いが出る前に、より有利な価格で入りやすい局面となる可能性がある。
このテクニカル見通しは、直近のファンダメンタルズ(企業の業績や財務など)とも整合的だ。ゴールドマン・サックスは2026年1〜3月期(Q1)決算説明で、投資銀行部門の収益が前年同期比15%増となり、市場予想を上回ったと報告した。M&A(企業の合併・買収)活動の回復が背景にあり、機関投資家による買い圧力(大口投資家の継続的な買い)を後押しする材料となる。
市場環境も追い風だ。CBOEボラティリティ指数(VIX、S&P500の予想変動率から算出され「恐怖指数」とも呼ばれる)は先週、2025年後半以来初めて15を下回った。これは、FRB(米連邦準備制度理事会)が夏場まで金利を据え置く姿勢を示したことを受け、市場の安定感と投資家心理の改善を示唆する。一般に、変動率(値動きの大きさ)が低い局面は、主導株となる金融株の上昇を支えやすい。
注視すべき重要水準は2026年3月安値だ。ここを下抜ければ、目先の強気シナリオは崩れ、ロング(買い持ち)にはプットオプション(将来、決められた価格で売る権利)によるヘッジ(損失を抑える保険)が必要になる。サポート(下値支持線)割れを、強気から弱気への転換シグナルとして用いることもできる。
GSのオプションのインプライド・ボラティリティ(市場が織り込む将来の変動率)は、2024年に見られた急上昇局面と比べて低く、コール買い戦略のコストは相対的に小さい。株価が次の上昇で高値更新に向かえば、変動率が拡大する可能性がある。したがって、現在の持ち合い(方向感が出にくい保ち合い)局面でポジションを作ることは有利となり得る。
2026年3月安値が維持される場合、次の主要な上昇の目標は1035〜1114ドルのゾーンとなる。株価がこの目標帯に入った段階で、ロングのコールは利益確定を計画しておきたい。第V波が完了すると、その後により大きな調整が始まる可能性がある。