クリス・ターナー氏:為替介入のドル/円への効果は薄れ、エネルギー高・米金利上昇・日銀のハト派姿勢で円安が進む

    by VT Markets
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    May 5, 2026

    日米の為替市場で、米ドル/円(USD/JPY)は日本の為替介入(当局が市場で外貨を売買して相場を動かす措置)でいったん下落した後、再び上昇し始めた。市場では、日銀が先週木曜日に300億ドル超を売却(円買い・ドル売り)したと推定され、その後の2取引日も規模の小さい介入があった可能性がある。

    追加介入の有無の確認は、木曜日遅く(日本時間)に日銀が当座預金残高(金融機関が日銀に預ける資金の残高。介入資金の出入りの手掛かりになる)データを更新するタイミングで意識されている。今回の動きは「市場の圧力が再び強まり、効果が薄れている」と説明されている。

    介入の効果は薄れつつある

    エネルギー価格の高止まりと米国金利(米国債利回り)の上昇が、円高になりにくい材料となっている。加えて、日銀のハト派(金融緩和を続けやすい姿勢)も円の重しだ。

    USD/JPYは今後数週間で160方向に戻るとの見方がある。一方で、別の展開は、湾岸地域の和平交渉で明確な進展(合意に向けたはっきりした前進)がある場合に限られるとされる。

    市場では、日本の為替介入の効果が弱まっているとの見方が強い。当局がドルを売ったとみられる局面でUSD/JPYが下落したものの、その下げはすでに戻しつつあり、基調的な市場要因がなお強いことを示している。足元では172.00を上回る水準への回帰が意識され、財務省の介入(相場を抑える試み)を上回るファンダメンタルズ(景気・金利・貿易収支などの基礎要因)の圧力が続いているとみられる。

    主要因は依然としてドル高方向

    金利差(米国と日本の政策金利・長期金利の差)が円にとって大きな逆風だ。米10年国債利回りが4.85%近辺で推移する一方、日銀の政策金利は0.25%程度にとどまり、ドルを保有する魅力が相対的に大きい。4.5%ポイント超の利回り格差は、キャリートレード(低金利通貨で資金を調達し高金利通貨で運用する取引)を通じて円売りを促しやすい。

    また、高いエネルギーコストが日本の貿易収支(輸出入の差)を圧迫している。WTI原油が1バレル=95ドル近辺で高止まりすると、日本の輸入代金が膨らみ、ドル建てのエネルギー代金支払いに伴う円売り・ドル買いが出やすい。これは通貨に対する継続的な下押し圧力になり得る。

    過去を振り返ると、2024年から2025年にも似た構図が見られた。2024年春に過去最大級とされる9.79兆円規模の介入があっても、基礎要因が変わらなければUSD/JPYは最終的に上昇基調へ戻った。現状も、介入が一時的な下押しにとどまりやすい局面に近いとの見方が出ている。

    デリバティブ(オプションなどの派生商品)取引では、こうした政府要因で生じた急変を「行き過ぎ」とみて逆方向を狙う発想がある。具体的には、介入で急落した後に短期のUSD/JPYコールオプション(将来、あらかじめ決めた価格で買う権利)を買うことで、175円などへの戻りを狙いつつ、損失を支払ったプレミアム(オプション料)に限定できる。

    最大のリスクは、米連邦準備制度理事会(FRB)が急にハト派へ傾くことだが、直近のインフレ指標(物価のデータ)からは短期的には起こりにくいとの見方がある。そのため、円高局面は上昇トレンド回帰に備える機会になり得るとされ、当局の動きで生じた押し目は過去に収益機会になりやすかった、という指摘もある。

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