BNYのボブ・サベージ氏:米国のホルムズ海峡護衛で懸念が和らぎ原油価格は変動、ただし攻撃が再燃

    by VT Markets
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    May 4, 2026

    原油価格は、海上輸送の安全リスクと産油国の供給計画という相反する材料に挟まれている。米国がホルムズ海峡で船舶を護衛する計画を示したことで原油は2%下落したが、その後の船舶攻撃を受けて1.5%上昇した。

    海峡の通航は低水準が続き、1日平均5隻にとどまる。直近48時間では3隻のみだった。欧州中央銀行(ECB)の関係者は、エネルギー価格が要因となる供給面の混乱(供給ショック)に警戒感を示した。

    ホルムズ海峡のリスク

    サウジアラビア、ロシア、イラク、クウェート、カザフスタン、アルジェリア、オマーンはオンライン会合を開き、世界の原油市場の状況を点検した。6月2026年に日量18.8万バレルの生産調整を行うことで合意した。これは、2023年4月に公表された追加の自主減産を段階的に緩和する方針に連動する。

    同グループは、生産量(供給量)を柔軟に見直す姿勢を示し、2023年11月に実施した減産を再び増産方向に戻す(減産を取り消す)可能性も含むとした。また、市場の安定、協力宣言(Declaration of Cooperation:OPEC+参加国が需給調整で協調する枠組み)への完全順守、2024年1月以降の増産超過分の埋め合わせ(補填)へのコミットメントを再確認した。

    北海ブレントは1バレル=108ドル超、WTI(米国の代表的な原油指標)は102ドル超で推移している。市場では、米国の経済統計を原油価格の動きとあわせて評価している。

    原油市場は典型的な綱引きの局面にあり、価格変動が大きくなっている。ブレントが108ドルを上回るなか、原油の不安度を示すOVX(Oil Volatility Index:原油オプションから算出される予想変動率の指数)は45近辺まで上昇している。これは、投資家が今後数週間の値動き拡大(ボラティリティ)に備えていることを示す。方向性よりも「大きく動く可能性」そのものが高い局面と言える。

    ホルムズ海峡の地政学リスクは極めて大きい。通常、この海峡は世界の1日当たり原油消費の約20%が通過する要衝(チョークポイント)だ。現在の通航が1日5隻にすぎないのは平常時の一部であり、事態が悪化すれば価格が急騰するリスクが高い。2019年のサウジ施設へのドローン攻撃では、原油が30年で最大級の1日上昇を記録した。今回も同様に上振れリスクが残る。

    OPEC+の供給計画

    一方、OPEC+が6月に日量18.8万バレル増産する計画はシグナルではあるが、市場に供給があふれる規模ではない。2024年から2025年にかけて維持されてきた自主減産は日量200万バレル超であり、今回の増産幅は相対的に小さい。「慎重なアプローチ」を強調している点は、需要が弱含めばすぐ減産に戻せることを意味し、価格の下支え要因となり得る。

    取引戦略としては、単純に上か下かに賭けるより、値動きの拡大に備える方が現実的だ。たとえばストラドルやストラングル(いずれもオプション戦略で、上げ下げどちらでも大きく動けば利益を狙う手法)は、供給途絶や外交的解決のいずれの展開でも有効になり得る。先物(将来の受け渡しを約束した取引)を直接持つ場合は、ニュースで相場が動きやすいため、損失を限定する逆指値(ストップロス)をタイトに設定する必要がある。

    今週は、米エネルギー情報局(EIA)の在庫統計が重要だ。需給が引き締まった市場で、米国の原油在庫が予想以上に減少(取り崩し)すれば、供給不安が強まり価格が急伸しやすい。逆に在庫が大幅に増加すれば、一時的に不安が和らぎ、強気の投資家の姿勢が試される可能性がある。

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