モルガン・スタンレーとゴールドマン、AI投資は2027年に1.1兆ドル規模へ 市場横断で競争激化を予想

    by VT Markets
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    May 4, 2026

    AI(人工知能)向けインフラ投資は、2027年までに約1.1兆ドルに達すると予測されている。モルガン・スタンレーは、米国のハイパースケーラー(巨大クラウド事業者)が2026年だけで設備投資(capex:工場・データセンター・サーバーなど長期資産への投資)に8,000億ドル超を投じると見積もる。

    この8,000億ドルは、S&P500の「テック以外」企業全体が前年に投じた設備投資額とおおむね同規模と説明される。2025年比でほぼ2倍、2024年比で3倍近い水準になる見通しだ。

    価格だけでなく投資「量」が焦点

    コスト上昇も一因だが、主因は半導体(チップ)、電力、メモリー、計算資源(compute:AI処理の計算能力)といった投入量の増加にある。4年の間に、チップ、メモリー、クラスタ型計算(複数の計算機を束ねて処理する仕組み)は、性能が4〜7倍に高まったとされる。

    グーグルは、1分当たり160億トークン(token:AIが文章を細かく区切って扱う単位)を処理していると報告し、前四半期比で60%増えた。より大規模なモデル学習(training:AIを学習させる工程)の拡大により、最近の設備投資が実際に使えるシステム(deployable systems:運用に載せられる仕組み)や売上にどれだけ結びつくかが試される。

    この建設・増設は半導体株の追い風になった一方、借入による資金調達需要も押し上げている。投資適格債(investment-grade:信用力が高い企業の社債)の発行は前年を大きく上回り、より長い期間で返す借入(maturity:満期)の比率も高まっている。

    設備投資の拡大は売上を支え得る一方、社債市場は継続的な新規発行(new supply:新たに市場に出る社債)を吸収する必要があり、スプレッド(spread:国債など安全資産に対する上乗せ金利)の拡大圧力になり得る。投資が鈍化すれば、信用市場(credit)を含むリスク資産全体に影響が及ぶ可能性がある。

    次の局面への備え

    AIインフラ競争は続いているだけでなく、2026年半ばに向けて加速している。4月の1〜3月期決算を振り返ると、ハイパースケーラーの設備投資見通しは再び市場予想を上回り、この大きな流れを改めて裏付けた。今後数週間は、この強い投資サイクルとその影響を前提に戦略を整える必要がある。

    最も直接的なのは、恩恵を受けやすい分野、特に半導体セクターへの強気(bullish:上昇を見込む)姿勢を維持することだ。米半導体工業会(SIA)が5月1日に公表したデータでは、2026年1〜3月の世界の半導体売上高が前年同期比で25%超増となり、需要の強さが確認された。半導体ETFでは、コール・スプレッド(call spread:上昇局面の利益を狙いつつコストと損失を限定するオプション戦略)で上値余地を取りに行い、リスクを管理する選択肢がある。単体のコール(call option:あらかじめ決めた価格で買う権利)は、インプライド・ボラティリティ(implied volatility:オプション価格に織り込まれた将来の変動予想)が高く割高になりやすい。

    一方で、この投資が生む非対称性(asymmetry:上振れより下振れの影響が大きい状況)には注意が必要だ。投資は大量の社債発行で賄われ、信用市場に負担がかかっている。テック企業の投資適格債の供給は、2025年初のペースを40%上回って推移しているという。LQDのような投資適格債ETFにプット(put option:あらかじめ決めた価格で売る権利)を組み合わせれば、スプレッド拡大が進む局面でのヘッジ(hedge:損失を抑える手当て)になり得る。

    市場は理想的なシナリオを織り込みやすく(priced for perfection:悪材料が出ると急落しやすい状態)、投資の減速サインが出れば資産クラスをまたいだ急反転が起こり得る。VIX(米株の予想変動指数)が直近1カ月ほど年初来低水準の14近辺で推移しており、下落への備え(downside protection:下落時に損失を抑える手段)のコストは相対的に小さい。ナスダック100ではアウト・オブ・ザ・マネー(out-of-the-money:すぐには利益が出にくいが保険として安い)プットを買うことが、資本集約型(capital-intensive:多額の設備投資が必要)という前提が崩れるリスクへの現実的な備えとなる。

    さらに、二次的影響(second-order effects:間接的な影響)、特に電力網への負荷も見ておきたい。新設データセンターの電力消費が予測を上回り、明確なボトルネック(bottleneck:供給制約)が生じているとの報道がある。より混雑していない投資先(less crowded trade:参加者が多すぎない取引)として、公益(utilities:電力・ガスなど)セクター、または発電や送配電網の整備に関わる企業のコールを検討する余地がある。

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