MUFGのワン氏:「日本は5〜6兆円を投じて介入した可能性」ドル円は160円台から157円近辺へ

    by VT Markets
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    May 4, 2026

    USD/JPYは160近辺から157をやや下回る水準まで下落した。アジア時間の木曜夕方に、日本当局による外為介入(政府・日銀が為替市場で通貨を売買し、相場の急変を抑える措置)が入った可能性が高い。日銀当座預金(金融機関が日銀に預ける資金)データと短期金融市場の資金ポジション変化に基づく推計では、介入規模は約5〜6兆円(約320〜380億米ドル)とみられる。

    推計される規模は、2024年4月と2022年10月の介入と同程度とされる。USD/JPYの先行きは、政策の組み合わせ次第であり、米連邦準備制度理事会(FRB)がハト派(利下げに前向き)へ傾くか、日銀が利上げするかが焦点となる。

    介入規模と市場への影響

    MUFGの基本シナリオは、日銀が今年6月と12月に各1回の利上げを行う想定だ。この前提に加え、ホルムズ海峡の緊張が緩和する場合、USD/JPYは152方向へじり安になると予想している。

    USD/JPYでは、上値が150円台後半で再び試され、日本当局の介入リスクが高まる展開が繰り返されている。2025年の局面でも、160円接近時に推計5〜6兆円規模で当局が介入したとされ、2022年10月と2024年4月に見られた大規模な円買い介入と同様の動きだった。

    介入は、短時間で大きく下落する急変を招き得るため、軽視できない。財務省データからも、大きな資金を投入する姿勢が確認されており、2024年のある期間には介入総額が9兆円超に達した。デリバティブ(金融派生商品)取引では、オプション(将来の売買を一定条件で行う権利)でUSD/JPY急落に備える保険コストが重要な監視対象となる。

    政策の方向性の違いと取引ポジション

    根本要因は、日米の金利差の大きさだ。FRBの政策金利が5.50%前後、日銀の政策金利が0.1%近辺にある状況では、円よりドルを保有して金利差を得るキャリートレード(金利の低い通貨で資金調達し、高い通貨で運用する取引)が収益を生みやすい。この下支えがあるため、政策転換がない限り、長期的に大きく下落し続ける展開は想定しにくい。

    一方で、日銀は追加利上げに近づいているとみられる。日本のコアインフレ率(生鮮食品など変動の大きい品目を除いた物価上昇率)は、日銀の目標である2%を1年以上上回り、足元は2.2%で推移しており、政策対応への圧力が強まっている。このため、サプライズ利上げが円高の強いきっかけとなる余地がある。

    この環境下では、トレーダーはUSD/JPYのプットオプション(定めた価格で売る権利)の買いを検討し得る。急落局面で利益を狙いつつ、損失を限定できる(リスクが上限で決まる)手段として、介入主導の下落で152方向に振れた場合に備える形だ。介入警戒でボラティリティ(価格変動の大きさ)が上がりやすい局面のメリットを取り込みつつ、相場が上昇を続けた場合でも損失が無制限に膨らまない。

    他方で、米インフレ率は直近で前年比3.1%上昇しており、FRBが急いで利下げする状況ではないことを示す。したがって、USD/JPYの下落は緩やかで、押し戻されながら進む可能性が高い。急崩れよりも、当局の行動に伴う急落が断続的に起き、その後は一定範囲に収まる展開がより現実的といえる。

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