インドネシアの輸出は3月に前年同月比3.1%減となった。前月は同1.01%だった。
3月は輸出が増加から減少に転じた。発表では内訳や要因は示されなかった。
ルピアと海外需要への影響
3月の輸出データは、前月の小幅な増加から一転し、前年同月比マイナス3.1%へと落ち込んだ。これは海外需要(国外からの需要)の弱さを示し、インドネシア・ルピア(IDR、インドネシアの通貨)に下押し圧力になりやすい。特に、中国の製造業PMI(購買担当者景気指数:企業の景況感を示す指数)が50をやや下回ったことは、最大の貿易相手である中国向け需要が縮小している可能性を示す。
今後数週間は、米ドル/ルピア(USD/IDR:1米ドルに対するルピアの値段)で上方向の動き(ルピア安)を試す展開が想定される。対応策としては、米ドル/ルピアのフォワード(将来の特定日にあらかじめ決めたレートで交換する取引)で米ドル買いの持ち高を検討する、またはコールオプション(将来、決めた価格で買う権利)を購入して損失上限を抑える方法がある。これは、世界的な資源需要(商品需要)の鈍化で数週間でルピアが約2%下落した2025年半ばの局面を想起させる局面だ。
輸出の弱さは、ジャカルタ総合指数(JCI:インドネシア株式市場の代表的な株価指数)に採用される主要企業の利益を圧迫しやすい。そのため、指数のプットオプション(将来、決めた価格で売る権利)や関連ETF(上場投資信託:株式のように取引できる投資信託)を用いたヘッジ(価格変動に備える保険的な取引)など、防御策を検討する余地がある。インフレ率が昨年後半に2.9%前後で高止まりしているため、インドネシア中銀(Bank Indonesia)は政策金利(中央銀行が景気や物価を調整するために設定する金利)6.0%を引き下げて景気を下支えする余地が限られ、株式にとって追加のリスク要因となる。