サウジアラビアの金(ゴールド)価格は金曜日、FXStreetのデータによると下落した。金は1グラム当たり556.34サウジリヤル(SAR)となり、木曜日の557.35SARから低下した。
また、トラ(tola、南アジアなどで使われる金の重量単位)当たりでは6,489.03SARと、前日の6,500.84SARから下落した。ほかの表示レートは、10グラム当たり5,563.38SAR、トロイオンス(troy ounce、貴金属で一般的な重量単位)当たり17,304.03SAR。
FXStreetが現地の金価格を算出する方法
FXStreetは、国際的な金価格を米ドル/サウジリヤル(USD/SAR)の為替レートでサウジリヤルに換算し、現地の重量単位に直して算出する。数値は掲載時点の市場レートを用いて日次で更新されるが、現地の店頭価格は多少異なる場合がある。
金は長年にわたり、価値を保つ手段(価値の保存)や交換の手段として使われてきた。宝飾品にも利用され、市場が不安定な局面では買われやすい。また、インフレ(物価上昇)や通貨安への備えとして保有されることが多い。
中央銀行は金を多く保有している。世界金協会(World Gold Council)のデータによると、中央銀行は2022年に1,136トン(約700億ドル相当)を買い増し、年間として過去最高となった。
金価格は、米ドルや米国債(US Treasuries、米政府が発行する国債)と逆方向に動きやすい。株式などのリスク資産とも逆方向になりやすく、金利が低下しドルが弱い局面では上昇しやすい傾向がある。
金利と中央銀行の需要
今回の小幅な下落は、日々の値動きの範囲とみられる。全体の環境は依然として追い風で、利下げ観測は米ドルの重しとなりやすい。ドル安は、ドル建てで価格が決まる金の魅力を高めるのが一般的だ。
重要なのは金利見通しだ。金は利息や配当を生まない資産(ゼロ利回り資産)であるため、金利の水準が相対的な魅力を左右する。先物市場では現在、2026年9月までに米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げする確率を75%超と織り込んでいる。利下げ局面では、利息の付かない金を保有する不利が小さくなり、債券との比較で相対的に有利になりやすい。
さらに、中央銀行による強い需要も意識される。中央銀行の継続的な買いは価格の下支え要因となる。過去を振り返ると、2025年には準備資産として1,000トン超を積み増し、前年までの高水準を維持した。中国やインドなどの主要国による継続買いは、強気材料とされやすい。
デリバティブ(金融派生商品)取引では、今後数週間の上昇に備えたポジションを示唆する。XAU/USD(金/米ドル)のコールオプション(将来、あらかじめ決めた価格で買う権利)を買う戦略は、この見通しを直接反映しやすい。特に、今後のインフレ指標が鈍化(伸びの低下)を示す場合に有効となり得る。取引では、インプライド・ボラティリティ(IV、オプション価格から逆算される市場の予想変動率)を確認し、条件の良い水準を探る必要がある。