GBP/USDは水曜日、米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利を据え置いたことを受け、日中は下落基調となった。英国ポンド/米ドルは1.3480付近で推移し、パウエルFRB議長の記者会見を前に0.30%安となった。
ポンドは、FRBの発表を前に米ドルが買われたことで、1.3480近辺まで下落した。米ドル買いは、アラブ首長国連邦(UAE)がOPEC(石油輸出国機構)から脱退したことも材料となり、リスク回避の資金(安全資産への資金移動)を誘った。
市場の焦点は中央銀行へ
欧州時間のGBP/USDは、おおむね1.3500近辺で方向感に欠けた。市場参加者は、FRBと英イングランド銀行(BOE)の金融政策(利上げ・利下げや資産買い入れなど)に関する発表を待っていた。
足元では、両中銀の金融政策の方向性が大きく分かれている。FRBは、粘着的(下がりにくい)な米インフレに対応するため、高い金利水準を維持せざるを得ない状況で、直近の物価統計ではインフレ率はなお3.8%付近にある。一方、BOEは英国のインフレ率が2.5%まで鈍化したことで引き締め姿勢を弱め、景気後退(リセッション)回避をより重視している。
こうした差は、直近の経済指標でも裏付けられる。米国の新規失業保険申請件数は20.5万件と底堅かった一方、英国では3月の小売売上高が0.7%減と市場予想を下回った。米国経済の強さと英国経済の弱さが意識されやすく、GBP/USDには下押し圧力がかかりやすい状況だ。
取引アイデアと変動率の注目点
取引戦略としては、ポンド安を見込む(弱気)スタンスが引き続き優位となり得る。数週間先の追加下落を狙うなら、行使価格(あらかじめ定めた売買価格)が1.2100近辺のGBP/USDプット・オプション(将来、決められた価格で売る権利)の購入が選択肢となる。下落が緩やかとみる場合は、アウト・オブ・ザ・マネーのコール・オプション(現時点では権利行使しても得にならない水準の「買う権利」)を売ってプレミアム(オプション取引で受け取る対価)を得つつ、弱気方向の見方を維持する方法がある。
また、今後の中銀会合を前後して通貨ペアのボラティリティ(価格変動の大きさ)が上がる可能性がある。BOEが利下げの準備に入ったことを示すような手がかりが出れば、ポンド安が加速しやすい。大きな値動きを見込む一方で方向性に自信がない場合、ストラドル(同じ行使価格・期限のコールとプットを同時に買い、どちらかに大きく動けば利益を狙う取引)など、ボラティリティ上昇を狙うポジションも検討材料となる。