EUR/USDは1.1670付近で推移、FRBが政策金利を据え置き0.48%安 焦点はパウエル議長の記者会見へ

    by VT Markets
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    Apr 30, 2026

    ECB(欧州中央銀行)の発表を受け、EUR/USD(ユーロ/米ドル)は1.1670近辺でもみ合いとなった。米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利を据え置いたことが背景。通貨ペアは日中で0.48%下落し、18:30 GMTのジェローム・パウエルFRB議長の記者会見に注目が集まった。

    FRBは、景気は堅調で、失業率は「ここ数カ月ほとんど変化がない」と説明。インフレ率は高止まりしており、イラン戦争に関連するエネルギー価格の上昇が影響しているとした。

    FRB声明と市場の焦点

    連邦公開市場委員会(FOMC)は、中東情勢が先行きの不確実性を高めていると指摘。FRBの「2つの使命(デュアル・マンデート)」である、物価の安定と雇用の最大化の両面を見極めるとした。

    今回の決定は8対4で分かれ、スティーブン・ミラン理事は利下げを支持した。ベス・ハマック、ニール・カシュカリ、ローリー・ローガンの3名は、声明文に「利下げ方向の示唆(緩和バイアス)」を加えることに反対票を投じた。

    EUR/USDは、声明がややタカ派(金融引き締めに慎重で、利下げに消極的)と受け止められたことで1.1680を下回った。反応の背景には、緩和バイアスに反対したメンバーが複数いた点がある。

    FRBは物価安定と完全雇用を使命とし、インフレ率については2%を目標としている。年8回の金融政策会合を開き、FOMCでは12人の当局者が議論に参加する。

    政策手段と変動性(ボラティリティ)の見通し

    量的緩和(QE、国債などを買って市場に資金を供給する政策)は信用を増やし、米ドル安につながりやすい。量的引き締め(QT、保有資産を減らして資金を吸収する政策)は逆に米ドルを下支えしやすい。QEは2008年の金融危機時に用いられた。

    FRB内の票の割れは、今後数週間の見通しに大きな不確実性があることを示す。とりわけ、指導部の交代が重なれば不透明感は増しやすい。市場が方向感を得るまで、為替と金利の変動性が高まりやすい局面となる。こうした値動きを狙う手段として、オプション(将来の売買価格をあらかじめ決める権利)で、ストラドル(同じ条件のコールとプットを同時に買い、上下どちらかへの大きな変動を狙う戦略)をEUR/USDで組む選択肢が意識される。

    FRBの慎重姿勢は、2026年3月の消費者物価指数(CPI、消費者向けの物価の動きを示す指標)が3.1%と高水準で、目標を大きく上回っていることを踏まえると理解しやすい。雇用統計でも25万人増と堅調で、FRBに利下げを急ぐ圧力は小さい。こうした環境は米ドル高要因となりやすく、EUR/USDではプット(下落に備える売る権利)や、先物(将来の売買を約束する取引)での売りが検討されやすい。

    中東の緊張が続き、エネルギー価格を押し上げている。ブレント原油は足元で1バレル=95ドル近辺で推移しており、インフレ圧力が残りやすい。これは、よりタカ派の委員の立場を後押ししやすい材料でもある。追加的な価格ショックに備える手段として、エネルギーETF(上場投資信託)に対するコール(上昇に備える買う権利)でヘッジ(損失を抑える対策)を検討する余地がある。

    状況は、2025年に見られた「転換(ピボット、政策が引き締めから緩和に向かう方向転換)を巡る不確実性」に似ており、インフレ指標のたびに市場が大きく振れた局面を想起させる。さらにFRB指導部の交代が、新たな不確実性を加える。2022年に始まった利上げ局面の初期以来の読みにくさであり、デリバティブ(オプションや先物など、価格が別の資産に連動する金融商品)を用いる場合は、機動的な運用と十分なヘッジが一段と重要になる。

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