カナダの春季経済アップデート(政府が財政見通しや経済前提を更新する発表)は火曜日16:00(米東部時間)に公表予定。TDセキュリティーズは2026〜27年度の財政赤字(歳入より歳出が多い状態)が600億カナダドルになると予想している。これは「予算2025」で示された赤字654億カナダドルからの縮小に当たる。
この見通しは、名目GDP(物価上昇を含む国内総生産。税収の増減に直結しやすい)の上方改定に伴う歳入増を前提とする。また、今回のアップデートでの新規支出は小幅にとどまる想定だ。
2026〜27年度の借入見通し(政府が市場から調達する資金の計画)は大きな変化がない見込み。短期国債(T-bills、満期1年以内が中心の国債)で新たな支出を賄うと予想される。
「カナダ・ストロング・ファンド」(政府の新基金)は2028〜29年度まで年約80億カナダドルの資金手当てが必要になる見込み。同ファンドの拠出金250億カナダドルは3年に分けて配分される計画だ。
政府の資金調達計画(T-billsと新設のカナダ・ストロング・ファンドを活用)は国債投資家にとって重要だ。短期債への比重を高めることで、長期国債(満期が長い国債)の増発圧力が弱まり、長期金利(長期国債利回り)が上がりにくくなる可能性がある。この方針は債券市場の不安定化を避け、国債市場の安定が続くことを示唆する。