米ドル指数(DXY)は月曜のアジア時間早朝に小幅安となり、98.45前後で推移し、98.50を下回った。イランがホルムズ海峡の再開に関連する提案を米国に送ったとの報道を受けた動きだ。
ブルームバーグによると、この提案には海峡の再開に加え、戦争終結に向けた措置が含まれる一方、核協議(核開発をめぐる交渉)は延期されたという。また、双方が恒久的な戦闘終結に向けて取り組めるよう、停戦(一定期間の戦闘停止)の延長も求めたとされる。
米・イラン提案と市場の反応
日曜日、ドナルド・トランプ米大統領は、協議の仲介役とされるパキスタンへの渡航について、ジャレッド・クシュナー氏とスティーブ・ウィトコフ氏に行かないよう伝えた。トランプ氏は、イランは「多くを提示したが、十分ではない」と述べた。
市場は水曜日の米連邦準備制度理事会(FRB、米国の中央銀行)による政策金利(中央銀行が決める短期金利の基準)決定にも注目している。FRBはフェデラルファンド(FF)金利(米銀行間の超短期金利の誘導目標)を3.50〜3.75%に据え置く見通しで、同水準は1月以降続いている。
ドイツ銀行のアナリストは、原油に関連するインフレ(物価上昇)が長引くことでFRBの見通しが「タカ派」(利下げに慎重、または利上げ寄り)方向に傾けば、DXYを押し上げる可能性があると指摘した。米ドルは世界で最も取引される通貨で、2022年のデータでは世界の外国為替取引の88%超、1日あたり約6.6兆ドルを占める(外国為替取引=異なる通貨の売買)。
原油リスクとヘッジの考え方
2025年の経験は、原油がこうした緊張と強く結びついていることを思い起こさせる。北海ブレント原油は現在1バレル約87ドルで推移している。OPEC+(OPECと非加盟産油国の協調枠組み)による生産抑制が続き、世界の在庫が増えにくい状況を支えているためだ。供給が途切れれば、価格が大きく跳ね上がる可能性がある。対策としては、原油先物(将来の価格で売買する契約)やエネルギー株ファンドのコールオプション(将来、あらかじめ決めた価格で買う権利)を活用し、原油高リスクを直接カバーする方法が考えられる。