日本の全国消費者物価指数(CPI、物価の動きを示す指数)のうち、生鮮食品を除く指数は3月に前年同月比で1.8%上昇した。市場予想の1.8%と一致した。
日本のコアインフレ率が1.8%と予想通りだったことで、日本銀行(中央銀行)には追加利上げを急ぐ理由は乏しい。2026年3月のこの結果は日銀が目標とする2%を下回っており、金融政策(政策金利や資金供給で景気や物価を調整する枠組み)は当面、緩和的(低金利を維持し景気を支えやすい状態)にとどまる可能性が高い。
最も直接的な影響は円安圧力の継続だ。日米金利差(日本と米国の政策金利の差)が依然として大きく、米国のフェデラルファンド(FF)金利(米国の代表的な政策金利)が日本より4%ポイント以上高い状態にあるためだ。2025年にはドル円が1ドル=155円を上回る円安が進み、財務省が為替介入(政府が市場で通貨を売買して相場を動かす措置)に踏み切った経緯があるが、足元の環境は似ている。今後数週間の円安に備えるなら、USD/JPYのコールオプション(将来、あらかじめ決めた価格で買う権利)を買う戦略が選択肢となる。
また、この環境は日本株にも追い風になりやすい。円安は主要輸出企業の利益を押し上げやすいからだ。日経平均株価(Nikkei 225)は、日銀が2025年後半にマイナス金利政策(預金にマイナスの利息をつけるなどして金利を押し下げる政策)を終了して以降、すでに15%超上昇しており、市場が「急な変化」より「緩やかで予測しやすい」政策運営を好むことを示している。日経225先物(将来の価格で売買する契約)やコールオプションを通じた買い持ちは、引き続き有力な取引となり得る。