米ドル指数(DXY)は水曜日、1週間ぶり高値圏で横ばいとなり、日中安値98.21を付けた後、98.40前後で取引された。米国とイランの停戦延長は、敵対行為の「終結」ではなく「一時停止」と受け止められたことが背景にある。
ドナルド・トランプ米大統領は、停戦期限の直前に延長を発表した。イランは正式には受け入れておらず、米海軍による海上封鎖が続いているとして、テヘランは「協議の障害」だと主張した。
発表後はリスク選好(投資家が安全資産より株などの値動きが大きい資産を選びやすい状態)が改善し、リスクに敏感な資産が支えられた。主要な原油輸送ルートであるホルムズ海峡を巡る緊張が続き、ドルの下支え要因となった。
原油価格は高止まりし、インフレ懸念が強まったことで、米連邦準備制度理事会(FRB:米国の中央銀行)の早期利下げ観測は後退した。市場では、FRBが2026年まで政策金利を据え置くとの見方が強まっている。
ロイターの調査では、エコノミスト103人のうち56人が、9月末時点の政策金利(FF金利:米国の短期金利の中心となる指標)が3.50〜3.75%になると予想した。3月下旬時点では約7割が少なくとも1回の利下げを見込んでいた一方、年末までに少なくとも1回の利下げを予想するエコノミストは依然71人いる。
木曜日は、週次の新規失業保険申請件数(Jobless Claims:毎週発表される雇用の先行指標)と、S&PグローバルのPMI速報値(購買担当者景気指数:企業の景況感を示す指数、速報は早期の手掛かり)が焦点となる。テクニカル面では、DXYは100日移動平均線(SMA:一定期間の平均値を線にした指標)98.48、200日SMA98.53、50日SMA98.81を下回っている。下値支持は98.00および97.63。RSI(相対力指数:買われ過ぎ・売られ過ぎを測る指標)は44近辺で、MACD(移動平均収束拡散:トレンドの強弱をみる指標)はマイナス圏にある。