中東情勢の緊張激化と停戦合意への懸念を背景に、金価格は4,825ドル近辺で推移し、4,800ドル台を維持

    by VT Markets
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    Apr 21, 2026

    金(XAU/USD)は、火曜のアジア早朝に4,825ドル近辺で概ね横ばいとなった。市場は中東の新たな地政学リスク(政治・安全保障を巡る緊張による市場変動要因)を見極めている。地域の安全保障と外交(国家間の交渉)を巡る不透明感が続き、価格は方向感を欠いた。

    ロイターは月曜、イランがパキスタンでの米国との和平協議(紛争回避に向けた交渉)への参加を検討していると報じた。イスラマバード(パキスタン政府)が、米国によるイランの港湾封鎖(海上交通を妨げる措置)を終了させる動きに出たことが背景という。関係者は「決定はしていない」とし、イランのアッバース・アラグチ外相は、米国による「停戦違反」が協議継続の障害だと述べた。

    原油価格は、米・イラン協議の決裂懸念や、ホルムズ海峡の再封鎖(主要な原油輸送ルートの遮断)リスクを意識して上昇している。エネルギー価格の上昇はインフレ期待(将来の物価上昇見通し)を押し上げ、利下げ(政策金利の引き下げ)観測を弱めやすい。利下げが遠のくと、利息を生まない資産である金(無利回り資産)には逆風となる。

    この日の注目は米小売売上高(消費の強さを示す経済指標)だ。3月は前月比1.4%増と予想され、2月の0.6%増から伸びが加速する見込み。結果が市場予想を下回れば、ドルに下押し圧力がかかり、ドル建ての金の支えになり得る。

    金が4,825ドル近辺で推移する中、市場は「中東情勢による下支え」と「高金利による重し」の間で膠着している。この状況では、短期の明確な方向に賭ける取引はリスクが高い。市場参加者は慎重姿勢を強め、レンジを抜ける材料待ちの構図だ。

    上振れリスクの中心は、米・イランの和平協議が完全に破綻し、ホルムズ海峡を巡る緊張が高まることだ。2019年の類似局面でも、原油供給の混乱リスクが意識されただけで安全資産(リスク回避時に買われやすい資産)への逃避が起き、金が買われた。再封鎖となれば金は高値更新に向かう可能性があり、ロングのコール・オプション(将来、あらかじめ決めた価格で買う権利)をヘッジ(損失を抑えるための保険的取引)として持つ戦略が有効になり得る。

    一方、金の主な逆風は、インフレが下がりにくいことと、それに伴う中銀の金融政策だ。直近の米消費者物価指数(CPI、物価の代表指標)ではインフレ率が3.1%と、FRB(米連邦準備制度理事会)の目標を大きく上回った。市場は年内の利下げ見通しを大きく後退させている。高金利環境は、金のような利息のない資産を持つ「機会費用(他の運用で得られたはずの利回り)」を高め、買いを抑えやすい。

    今週の米小売売上高はこの構図を試す材料となる。予想の1.4%を上回れば、米景気の底堅さが意識され、ドル高を通じて金が下押しされやすい。逆に弱い結果なら、利下げ期待が戻り、金の支援材料となる。

    こうした材料が相反する局面では、方向性ではなく変動(ボラティリティ、価格の振れの大きさ)を狙う戦略が検討される。たとえば、満期が長いストラドル(同一行使価格のコールとプットを同時に買う)やストラングル(異なる行使価格のコールとプットを同時に買う)は、上下どちらかに大きく動けば利益になりやすい。ミサイルのニュースでも弱い経済指標でも、レンジを抜ける動きに備えられる。

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