USD/CADは金曜日に下落し、1.3670近辺で取引された。前日比0.26%安。原油価格が下落する中でもカナダドルが上昇し、通貨ペアは上値の重い展開が続いた。
市場は中東情勢を受けて動いた。イランのアッバス・アラグチ外相は、停戦期間中はホルムズ海峡が商業船の通航に完全開放されていると発言した。航路を巡る数週間の緊張を受けたものだ。
再開を受けて供給途絶懸念が後退し、原油は下落。米国産原油の指標であるWTI(ウェスト・テキサス・インターミディエート)は1バレル=80ドル近辺で推移し、ここ数週間で大きな日中下落率の一つを記録した。湾岸地域からの輸出は通常に戻ると見込まれる。
原油安にもかかわらずカナダドルが上昇したことは、エネルギー価格よりも米ドル安が主因だった可能性を示す。米ドル指数(主要通貨に対する米ドルの強弱を示す指数)は97.80近辺と、数週間ぶりの低水準で推移。市場は米国の金利見通しを見直した。
CMEのFedWatch(先物価格からFRBの政策金利見通しを確率で示す指標)では、年末までにFRB(米連邦準備制度理事会)が0.25%(25ベーシスポイント、金利の単位で0.01%=1ベーシスポイント)利下げする確率が38.2%と、前日の25.9%から上昇した。カナダでは月曜日に3月CPI(消費者物価指数、物価の上がり下がりを示す指標)が発表予定で、イラン戦争に伴うエネルギー価格の急変を背景に伸びが加速すると予想されている。
カナダ銀行(中央銀行)のティフ・マックレム総裁は、経済が「より高い物価水準」に直面し得ると述べた。インフレ(物価上昇)を抑えつつ、景気を急減速させない難しさにも言及した。