ジョン・ウィリアムズ氏は、中東の紛争によってリスクが増す経済環境を踏まえると、FRB(米連邦準備制度理事会)の現在の金利水準は適切だと述べた。イランとの戦争により、新たで予測が難しい経済課題が生まれたという。
同氏は、戦争による衝撃は物価だけでなく、商品(コモディティ)の供給量や入手のしやすさにも影響すると指摘した。市場の底堅さの一部は、米国が「原油急騰(オイルショック)」の影響を以前より受けにくくなったことを反映しているとした。
Fed Policy On Hold
同氏は、インフレ期待(将来の物価上昇率に対する市場・家計の見方)が安定した状態(上振れ・下振れに大きく動かない状態)を保つことが重要だと述べた。インフレ率は今後数カ月、3%を大きく上回る見通しだという。
また、サイバーリスク(サイバー攻撃により金融・インフラ・企業活動が止まるリスク)が重要な懸念だとした。市場の価格形成は、米国経済の強さと、戦争に伴う不確実性の両方を織り込んでいるという。
同氏は、紛争が長引くほど経済への影響は大きくなる可能性が高いと述べた。FRBが「フォワードガイダンス(将来の金融政策方針を事前に示すこと)」を断定的に出す局面ではなく、金融政策は適切な位置にあるとの見方を示した。