米国のNAHB住宅市場指数(全米住宅建設業者協会が公表する、住宅建設業者の景況感を示す指標)は4月に34となった。市場予想(37)を下回った。
直近のNAHB住宅市場指数は34と、予想の37に届かなかった。これは、住宅建設業者の信頼感(景況感)が想定以上に悪化していることを示す。住宅建設は景気に左右されやすく、建設関連の動きを映しやすい重要指標であり、住宅市場だけでなく景気全体の弱さにつながる可能性がある。
背景には、30年固定住宅ローン金利(住宅購入向けの長期金利の代表指標)が高止まりしていることがある。金利は今年に入り概ね7%弱で推移し、購入負担(住宅価格や金利負担の重さ)が重い状態が続く。こうした負担増が建設業者の見通しを冷やしている。先月の住宅着工件数(新たに建設が始まった住宅の件数)が市場予想を下回ったこととも整合的で、需要が高い借入コスト(資金調達コスト)を吸収できていない状況がうかがえる。
このため、株式市場では守りの姿勢(下落に備える戦略)を検討したい。住宅建設関連ETF(上場投資信託)であるITBやXHBに対するプットオプション(あらかじめ決めた価格で売る権利。相場下落で価値が上がりやすい)購入は、弱気の見方を直接反映しやすい。さらに、景気減速の先行指標(先に動きやすい指標)とみなし、S&P500に対する保険としてのプット購入(下落時の損失を抑えるための手段)も検討対象となる。
FRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策見通しにも影響が大きい。景気の重要分野で減速の兆しが出れば、追加利上げ(政策金利の引き上げ)に踏み込みにくくなる。年後半の利下げ観測が強まる可能性があり、SOFR先物(担保付き翌日物資金調達金利SOFRに連動する金利先物。金利低下局面で利益につながりやすい取引)では、金利低下を見込むポジションが相対的に有利になり得る。
商品(コモディティ)では、木材(住宅建設で使われる代表的資材)に弱材料といえる。木材先物(将来の価格で売買する契約)は2026年初来で10%超下落しており、今回の内容は需要減少の見通しを補強する。木材先物の売り(価格下落を見込む取引)や、素材関連ETFへのプット購入(素材株の下落に備える手段)が選択肢となる。