米ドル指数(複数の主要通貨に対するドルの強さを示す指数)は、月曜序盤の上昇後に下落へ転じ、日中の下げが大きくなった。火曜早朝は98.50を下回って推移し、3月上旬以来の低水準となった。米国時間後半には、3月の米生産者物価指数(PPI=企業段階の物価指標。将来の消費者物価に波及しやすい)や、主要中央銀行関係者の講演が控える。
イラン情勢では、ドナルド・トランプ米大統領が「正しい人々」から接触があり、合意を望んでいると述べ、ホルムズ海峡(中東の原油輸送の要衝)で米国による封鎖が始まったと発言した。JDバンス米副大統領は、協議は意味のある進展があったものの突破口はなかったと説明。ニューヨーク・タイムズは、イランが5年間の核活動停止を提案し、米国は20年を求めたと報じた。
Market Snapshot And Key Levels
米株は月曜、まちまち。S&P500は約0.1%安、ナスダックは1%超高だった。火曜早朝の米株価指数先物は小動き。
日本の2月鉱工業生産(工場などの生産活動を示す統計)は前月比2%減となり、市場予想(2.1%減)より小幅な減少。ドル円は159.20円近辺、ユーロドルは1.1800に接近、ポンドドルは1.3500を上回った。
金(ゴールド)は4,650ドル割れから持ち直し、4,800ドル方向へ。WTI(米国の代表的な原油指標)は93.00ドルをやや下回る水準で推移した。
Positioning And Hedging Ideas
昨年の株式市場は、ナスダック優位で推移する一方、全体として方向感が定まらなかった。こうした動きは、2025年を通じて「一部の大型株だけが上昇を主導する相場」という形で定着した。足元では、S&P500の上位10銘柄で指数のウエート(構成比)が35%超に達し、VIX(株式の予想変動率を示す指標で「恐怖指数」と呼ばれる)が15近辺の低水準にあっても、急な調整リスクは高い。今後数週間の下落に備え、主要指数でプット・スプレッド(売る権利=プットを組み合わせ、保険コストを抑えつつ下落に備える方法)をヘッジ(損失を抑えるための対策)として活用する。
ユーロドルが2025年4月に1.1800へ向かった動きは、いまや過去の話に見える。欧州中央銀行(ECB)は成長減速を受けて姿勢を転換し、ユーロ圏のインフレ率が直近で2.1%まで低下したことから、利下げの可能性を示唆している。米連邦準備制度理事会(FRB)が引き締め寄りの姿勢を維持する状況との政策の差が広がりやすく、短期的なユーロ高は、むしろ下落方向のポジション構築(相場観に沿って売買を積み上げること)の機会になり得る。
金価格は昨年4,800ドルへ上昇し、重要なサインとなった。背景には、中央銀行による継続的な買いがあり、2025年までに世界の外貨準備に900トン超が追加された。こうした下支えに加え、地政学リスクもあり、金は5,000ドル台を維持しやすい。高値圏ではリスク管理が重要なため、大きく下げた局面ではコール(買う権利)を買う選択肢が有効だ。コール・オプション(将来、決められた価格で買える権利)なら、上昇余地を狙いながら損失を限定できる。