SPYは2025年4月7日の安値からエリオット波動(相場の値動きを「波」の連続として捉える分析手法)の波動((1))で上昇し、2026年1月28日に697.87ドルまで到達した。その後、波動((2))で629.23ドルまで下落し(2025年4月からの上昇分全体の調整局面)、そこから波動((3))として再び上向きに転じた。
二重の調整(下落調整が二段階で続く形)リスクを取り除くには、697.87ドルの上抜けがなお必要だ。629.23ドルからの上昇は、インパルス(推進波=トレンド方向に5つの小さな波で進む上昇)として整理できる。
Wave Structure From The April Low
波動((i))は658.52ドルまで上昇し、波動((ii))は644.16ドルまで押し戻された。次の局面では、波動((iii))を完成させるための一段高が見込まれる。
波動((iii))の後は、波動((iv))の押し(上昇途中の調整)で4月2日の安値からの一連の上昇サイクル(一定期間の値動きの流れ)を調整し、その後の最終的な上昇で一連の波動が完成する想定だ。短期の上昇シナリオは、629.23ドルを下回らない限り維持される。
629.23ドルのピボット(相場の節目となる基準価格)を上回って推移し、相場に強さが見られるため、収益獲得を狙う戦略も検討余地がある。アウト・オブ・ザ・マネー(現状の株価より不利な行使価格の)プット(売る権利のオプション)を売る戦略は、時間的価値の減少(満期が近づくほどオプション価格が下がりやすい性質)を収益源にしつつ、強気〜中立の見方を反映できる。重要な安値が維持される限り、短期の下押し局面では買いが入りやすい、という見立てに沿う。
このテクニカル面は、直近の2026年3月のCPI(消費者物価指数=物価の上昇率を示す指標)が2.8%と過度ではない水準だった点からも支えられる。さらにVIX(株式市場の予想変動率=不安の度合いを示す指数)が14.5と数カ月ぶりの低水準まで低下し、オプション(一定価格で売買する権利)コストが下がって強気ポジションを取りやすい環境になった。失業率(雇用の状況を示す指標)が3.6%と安定していることも、追加の上昇を後押しし得る経済環境といえる。
Options Strategy Levels And Targets
史上最高値更新を視野に入れる場合、コール(買う権利のオプション)の購入、またはブル・コール・スプレッド(安い行使価格のコールを買い、高い行使価格のコールを売って費用を抑える強気戦略)が、想定される波動((3))上昇に直接乗る手段となる。重要水準は過去高値の697.87ドルで、ここを明確に突破できるかが焦点だ。5月・6月満期では、行使価格700ドルや710ドルが候補になり得る。上昇トレンドの確認と、より複雑な調整(複数の波が絡む形の調整)リスクを払拭するには、同高値の明確な上抜けが必要となる。